2008年4月30日 (水)

プーチン写真集情報

Puphotobook1 ストラーニク自体の報告はもうちょっと準備してからね。

ウワサのプー様写真集、ペテルブルクで見つけました。

限定で発売され、関係者のみに販売されたと言われるかの豪華写真集、大手書店のレア古本のコーナーにありました。

私が泊まっていたオクチャーブリスカヤ・ホテルの一階外テナントに、わりと最近できた新しい大型書店Bookvoed(24時間営業! やはり24時間営業のセルフサービスカフェ併設!)が入ってて、入り口右手に商品がみんなガラスケースに入ってるレア古本のコーナーがあったのです。どの本も日本円にして一万円とか、それ以上の本。で、プー様写真集は、何冊かガラスケースから出てて手に取れるようになっているコーナーにおいてありました。

中身……うう、さすがに豪華ですな。ウェブに出回らなかったお宝ショット満載。当然、どれもこれもいい写真で、印刷も最高。本の状態は悪くはないものの、やや「使用感」あり。値段は5000ルーブル弱。ペテルブルクのひじょーに悪いレート換算で2万円そこそこってところでしょうか。思ったほど高くないし、買えない値段ではないところが悩ましい。しかし、私が持ってても持て余すのは目に見えていたので(笑)、悩んだ挙句、やっぱり買わないで帰ってきちゃいました。その代わり、カラー写真ページつきの最新プー様本は買いました(笑)。でもやっぱりこれも買えばよかったかな……コミケで転売したりして(笑)。

Puphotobook2 その後、ワシリエフスキー島の見本市でやってたブックフェアでも一度見かけました。こちらは値段は確認してないけど、ちょっと見、Bookvoedのものより状態はよさそう。

ペテルブルクで探したら、案外プー様写真集は出回っているのかも。

今、ロシアのビジネス事情は信じられないくらい良くなっちゃってるようなので、Bookvoedのサイトから申し込んだら普通に買えるんではないかと思います。サイトはさすがにロシア語だけど、まず間違いなく英語で問い合わせできるでしょう。速いもん勝ちだ! ダッシュでゴー!

Pumedvepascha ちなみに27日はロシアの復活祭(パスハ)。今年は春分の日と満月と日曜日が隣接してて、ほぼ最速で終わっちゃったカトリックの復活祭とはズレ過ぎなので現地に行くまで全然気づいてませんでしたorz  国営放送を始めとするTV局のいくつかは、夜中に復活祭儀式の生中継(正教の場合、午前の盛式ミサがメインになるカトリックとは違って、終夜祷がメイン行事なんで)。ペテルブルクのローカル局は、どうやらアレクサンドル・ネフスキー修道院からの中継の模様。国営放送はモスクワから生中継。でもあれはどこの聖堂だろう……? 新しい救世主キリスト聖堂かも。通常の正教の様式と違って、儀式をイコノスタシスの中でやってない(まあ生中継向きにそうしてるんだろうけど)。内陣の特別席にはプー様夫妻とメドベたん夫妻の姿が。正教式なので当然、ずっと立ちっぱなしで参列。直前に離婚・再婚報道騒動があったプー様ですが、もし本当にすでに離婚していたのならこの場には出られませんわな。

プー様Tシャツも買いました(笑)。これは『赤い星』の出版日程が決まったら読者プレゼントにします。そしたらまた予告します。

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2008年3月 8日 (土)

鳥居みゆき@Pink Big Pig

歌舞伎町のエンターテイメント・カフェPink Big Pigというところで鳥居みゆきのライヴがあるというので、結局行ってしまいました。いやその、だってともだちがふたりぶんよやくしちゃったっていうんだもん。私が行くって言い出したわけじゃないですよ(笑)。

さすがに満席。先月末までにはすでに埋まっていたらしい。当然、席なんか皆相席なわけですが、これがみんなとりみーファンで埋まってるわけですな(笑)。立見席なんてのもありました。

前座と司会はツインズという、若いイケメン二人のユニット。ふーん。双子の芸人ってけっこういるのね。「ザ・タッチじゃなくてすいません」って(笑)。こちらもなにげに放送できない系のネタ(下ネタじゃないけど)。

とりみーのネタは「忍者」「ウサギとカメ」(「眠らない街、新宿歌舞伎町……」ですから、いわばご当地ネタか(笑))、「隣の家に囲いが……」「人形劇(ショートヴァージョン)」。あとはネタなのかアクシデントなのかアクシデントをネタ化したのか、衣装がもたついて、最後に「何だこれは!」とキレる、をやってました。そして「さっき楽屋で『今日はみんな♪ヒツトエンドラ~ンを見に来たんですよ』って言われたんで、昔のネタをやります」と……。微妙な角度で腕を挙げてしゃがんだだけで大ウケ。おおお、みんな予習してますねえ(ようつべで(笑))。そう「妄想結婚式」でした。始まる前からみんな分かってウケたのには、本人もちょっとびっくりしたような顔をしてました。

その後、サイン入り縫いぐるみ等を賭けてのジャンケン大会。「私、ジャンケンできないかもしれません」、「(司会)な、なんでですか……?」、「最近、ややっと『三』が出せるようになったんですけど」って(笑)。私は初回敗退orz 

このステージの前に、「たけしの誰でもピカソ」の収録をやってたのだそうです(いつ放送だ?! 要チェック)。「ちょっとやらかしちゃったんで落ち込んでるんですよ~」、「(司会)えええっ?! 何をやったんですかっ?!」、「別に」って(笑)。

料理も美味しかったし、みんな「分かってる」人ばかり来ていたので楽しゅうございました。またライヴとかあったら行ってしまいそうで怖いな……

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2008年2月25日 (月)

南極パーティ!

2月22日、青山で續素美代(つづき・すみよ)さんの南極点徒歩到達のお祝いパーティがありました。F1公式シャンパンのマム・シャンパンがスポンサー。実は芥川賞・直木賞の授賞式とガチで重なってしまったので(そして多くの雑誌が校了……)、出版関係者にとってはかなり厳しいスケジュールとなってしまったのですが、みんななんとかやり繰りして大勢集まっていただきました。

續さんは長身でとっても姿勢が良く、上質な骨格と筋肉を持っている「身体を動かす系」の人だとすぐに分かる方ですが、驚くほどほっそりとしていて、とてもマッチョな欧米の兄さんたちと同じ荷物を引いて60日も南極を歩き通した人とは思えない。宝塚の男役系の感じ。そう、女子高だったら2月14日にチョコレートがいっぱい集まっちゃう系。

本人が撮影した写真や実際に使用した装備の展示と経過の報告があり、「そりゃ~タイヘンなんだろうなあ」とは思ってはいたものの、実際にはそういうハンパな想像をはるかに超えて過酷だったことが判明。うううっ……。そりゃ~現代はGPSとか衛星電話とか補給用の飛行機とかのサポートはあるわけだけど、それでも人力で荷物引いて歩いてることに変わりはないわけで……。雪に埋もれたクレバスとかに落ちたらハイテクも21世紀もへったくれもないわけだし。補給ポイントまでに食料がもたないかも、とか、気象の先が読めないとか、凍傷とか、本当にいろいろあったらしい。人間って、何でそこまでして「冒険」とかするかなあ。でもそれこそがカール・セーガンの言う「人間を人間たらしめる好奇心とフロンティアへの希求」なんだろうなあ。

まあ彼女はエベレスト登頂に三度挑戦した人(二度は8000m越えての断念、三度目で成功)だから、まあ常人の「根性」とか「気力」とかははるかに超えたものを持っているんだろうけど、一昔前のニッポンの探険家が持っていた悲壮感みたいなものは無い。でもやっぱり、悲壮で熱血だった先人たちも、續さんのようなイマドキの探検家も、限界まで来ているのにあと一歩前へ踏み出すその「力」って、いったい何処からやってくるんだろう……。私も正直、最近、前代未聞の問題がいろいろあってですねー、マジでこりゃあ死ぬかもと思ったりもするわけですけど、それってもしかしたら食料がほぼ尽きてる状態でホワイトアウトした南極を歩くよりはるかにラクな問題かもしれなくて……まあ、どこまで行けるか分かんないけど、續さんのことを思い出したら、あと何歩かは進めるかな……

續さんは3月2日放送の「ジャンクスポーツ」に登場の予定。是非、見てくださいませ。

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2007年11月25日 (日)

「デイ・ウォッチ」と「特別大使との夕暮れの会談」

まずは本題と全然関係ない話。

服屋の店員さんってさー、やっぱり自分のセンスとか見た目とかに自信がある人、多いですよね……。客であるにもかかわらずちょっとお世辞っぽいこと言っちゃうことってないですか? 私はあります。っていうかわりとそういう光景見かける。でもあれって、本気にしてる店員さんもいるようだ。埼京線の中でその仕事らしい女性三人(すでに「女の子」ではない世代)が、自分が如何に客から褒められるかを語り合っていた……。いかに若く見られるか、いかにステキな服が似合うと言われるかについて。でも正直……納得できる状況ではなかった。それを見て、自分がどれほど無意識的に店員さんに媚びているかを改めて自覚したのであった。だって「あなたみたいにほっそりしてたら迷わず買ったんですけどねー」とか、「あなたのようにオシャレな方なら着こなせるかもしれないけど、私にはとても……」みたいなこと言えば断りやすいじゃん。

まあそれはともかく。

ベクマンベトフ監督の新作(2005年だけど)『デイ・ウォッチ』観てきました。

今、歌舞伎町で東京国際シネシティフェスティバル2007なんていうものをやっておりまして、その中の一本として上映されたのでした。井上が舞台に出て前説をやったのであった。おお、サイトに写真も載っとるね。頭がもさもさだ。

Daywatch2005 『デイ・ウォッチ』は言うまでもなく(でもないか)、セルゲイ・ルキヤネンコ原作のロシアン大ヒットSF『ナイト・ウォッチ』の続編。左の写真は2005年にペテルブルクで撮った『デイ・ウォッチ』のポスターだよん。インターナショナル版では「いかにも」なダークファンタジーな宣伝を展開してるけど、本国ではこんな渋いポスターなのであった。でも2006年のロシアでの興行成績はダントツで、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』も『スパイターマン2』も抜いちゃったという派手な受け方をしたのだそうだ。

『ナイト・ウォッチ』は、日本では東京国際映画祭での上映と、都内二箇所での一般上映があっただけで、まあヒットしたってほどでもないような……と思っていたら、実はDVDがかなーり売れたのだそうだ。そういや今年はコンビにで980円で売るシリーズにも入ってたし(DVDとしては大ヒットといえる扱い)、今、ディレクターズ・カット版も出ている。つまり、そこそこのハリウツド映画より見た人は多かったりするようなのである。というわけで、『デイ・ウォッチ』は来年の二月、全国ロードショウをするのだそうです。

『デイ・ウォッチ』は、ストーリー的には、人間関係がすでに把握できているだけに前作より分かりやすく感じる。ハリウッド映画ばかり見ている人にとっては「やるべきこと」から外れていて「ダメ」と感じられるのかもしれないけど(でも普段使ってない筋肉も使ってくださいよう~)。しかし……そういうオチかあ(ポカーン)。イマジンに契約者にされるぞ(笑)。「運命」に対する感覚がやはしロシア文学的かも。変更がきくことやきかないこと自体、最初から込み、みたいな。そういう意味では運命から「逃れること」はできない、っていう……。ちょっとプーシキンの『スペードの女王』を思い出したことです。

スヴェトラーナとオリガが見つめ合っちゃったり手をつないじゃったりする女同士のお食事シーンとか、すごく萌え(笑)。イゴール少年に「もう(僕のパパに)電話してこないで!」と言われた時や、アントンに「私の気持ちを試したの?!」と問い詰めるシーンのスヴェトラーナが可愛くて萌え。あと、肉屋の少年を助けようとしてる時のアリサも萌え。全体にハリウッドものの女たちよりも反応が可愛いし、共感しやすいんでないかと思ったり。おっさんと少年の死のタンゴも萌え(笑)。おっさんに関して言えば、ザヴロンは攻めでゲッサーは受け受けしい(笑)。アントンも受けだな。イゴール少年が一番攻めっぽい。今回はそれが炸裂。そのスジの人は是非、萌えて下さい。

しかし……実際にロシアに行った時にも思うんだけど、ロシアの女性って年齢が分からん……。老けてるってわけじゃないんだけど、みんな自分より年上なような気がしてしまう(笑)。そらやっぱり体格の問題ですかねえ。

で、ちょっと思ったんですが。

ハリウッド映画は安易にセックスに走りがちだけど、最近のロシア映画って……

けっこう萌えに走ってないかい?

私は数的にはそんなにたくさん見ているわけじゃないんで断言はしないけど、分かりやすいカラミのシーンって見たことないけど、プチ萌えなシーンって(人によって萌えポイントは違うだろうけど)わりとあるような……。ソクーロフ作品にも。

というわけですんで

デイ・ウォッチ

是非

萌えて下さい。

ところでこの日はSFマガジン2008年1月号の発売日でもあったのだ。で、ルキヤネンコの短編「特別大使との夕暮れの会談」(訳:森田有記/解説:大野典宏)が掲載されているのだ。ううむ。何というルキヤネンコな日なんだ。読んだけど……しかし……こ、これって……今の私にとってはものすごくドツボな作品だ……。ルキヤネンコって、よく考えるとわりとストレートというか、いかにも「ひねりました!」ってことはしないんだよね。でもこのオチが読める人はそうはおるまい。

くそう! ルキヤネンコに負けるかあ! ……と言いつつ、とりあえずてめえの作品に戻ります。ううう。

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2007年10月20日 (土)

1812年序曲@105mmキャノン砲(動画あり)

自衛隊の朝霞訓練場なんていう所に行って来た。「大砲を使ったコンサート」なんていうのをやったからである。以前「トリビアの泉」で取り上げられてけっこう話題になったアレ再び、というやつ。なので、当然、メインの曲はアレなわけです。

まず現場に行くまでがけっこう大変。駅からかなり歩く自衛隊広報センターに着いてから、敷地内をまたバスで移動するのであった。誘導しても思うように動いてくれない民間人。ああ、こんなことじゃ首都圏で大災害が起こったり、友好条約を結んでいない隣の某大国(どことは言わないけど(笑))がいきなり攻めてきたりしたらどうなるんだ……と、自衛隊の中の人は思ったことであろう。

200710201 現場に着いてからもけっこう大変。基本的に28日の観閲式のために作ったスタジアム席を「せっかくだから何か別なことにも使おうよ」って感じでやってるイベントなんだろうけど、そういう、訓練場に臨時に作った場所なので、まあ不便なのはいたしかたのないところですが。しかし……これ何千人集まったんだ。サントリー・ホールのキャパが約2000人であることを考えると、その倍以上は来てるんじゃないだろうか。

200710202 でもって、ゲストに松本零士なんかも呼んじゃっていたのだ! 写真は松本先生のご挨拶。おおおおおおお! 生まれて初めて見る生松本零士! この人がいったん口を開くと、戦争賛美でもなく、かといってはっきりした反戦でもなく、本人に従軍経験があるわけでもないのに何故か非常に生々しい、独特の世界が繰り広げられる。この後、「宇宙戦艦ヤマト」のメドレーなんかも演奏され、隊員が出て来て歌っちゃったりしたのであった。きっと彼らは○○部隊のカラオケ王子とか呼ばれているのであろう(笑)。

その他にもいろいろと細かいプログラムはあったけど、やはり本日のメインはベートーヴェンの「ウェリントンの勝利」と、チャイコフスキーの「1812年序曲」である。おいおい、どっちもフランスが負ける曲じゃんよ~。フランス革命史専攻としてはちょっと抵抗ある。特に後者は、ロシアヲタクとはいえフランス革命史専攻のナポレオン嫌いの身としては、甚だ不愉快な一曲。正直、「本物の火器使用」という目玉がなかったら、どっちもどーでもいい曲だったりする。そもそも、双方ともこんなビッグネームが作曲したとは思えない駄曲なんだよなあ。「ウェリントン」では、日本初、スコア通りにライフルを100発撃つ演奏。しかし、なんじゃこりゃって感じではあった。もともとパーカッション部分が充実している曲なので、ここさえちゃんとしてれば別にライフルなんか撃たなくたって別にどうということはないのであった。

200710203 てことで、主眼はやはり「1812年序曲」ってことか。これがその105mmキャノン砲ってやつ。ちゃんと4門並んでいる。型式とかは私に聞かないように(笑)。

この二曲と同じやり方の曲としては、あとはプロコフィエフの「アレクサンドル・ネフスキー」があるけど(エイゼンシュテインの映画につけた曲。テーマの時代が時代なので、もちろん火器使用じゃないけど。これはドイツが負ける曲ね)、やはしそういうのは、コミカルとシリアスの間を瞬時に自在に移動できるプロコフィエフが一番上手いですなあ。チャイコフスキーはロシア聖歌とラ・マルセイエーズの間のつなぎで明らかに苦労してるし。それにしても……ああう、やっぱりラ・マルセイエーズが茶化されるのはツライ。でももしこれがプロコフィエフだったらもっとむゃくちゃヤラレまくっていたことであろう。プロコフィエフじゃなくてよかった、と思うことにしよう……

ま、この曲は最後の4分がキマればあとはどうでもいいんですけどね(笑)。

このへんでデジカメを動画モードに切り替える。基本的にチャンスは2回。スコア通りなら2回だけど、自衛隊のサービス精神によっては3回か。曲自体は把握してるんで、合図の旗が見えなくたってびびらないもんねー。と思っていたけど……

やっぱり、この曲、近代兵器でやるのはダメだよ。

怖すぎだ。

だいたい、CDに入ってる大砲はさー、時代がかった本物を使う時も、効果音重ね録りの時も、いかにも、って感じで低音重視の音が入ってるけど、これはかなり音が高くて、あとは全身に衝撃波を浴びる感じ。そういや衝撃波っていう言葉も、子供の頃松本零士の漫画で覚えたんじゃなかったかなあ。耳を貫く衝撃波。漂う硝煙の匂い。怖い。怖すぎだよ。何しろ一般客が入れるエリアとしては最も近くで見てたんで。1回目のラ・マルセイエーズのところで5発撃った時は、正直、途中で手が震えてちょっと失敗。2回目は画面を見ないで胸元で構えて撮ってたんだけど、おおお、けっこうちゃんと撮れてるではありませんか。

しかし今回の演奏、何が良かったかって、音楽センスそのものが良かったことかも。というのも、この最後のロシア聖歌と旧帝国国歌のところで鐘を鳴らすんだけど、それこそ「スコアに書いてあるから~」という程度にしか鳴らさないしょぼい演奏もけっこうあるのだ。けど、今回は聖歌の旋律もちゃんと「歌って」いたし、この鐘がねえ、けっこう思いっきりやってくれて、すごくロシアっぽかったのだ。スズダリの修道院で聞いたあのロシアっぽい鐘そのものだったのだ。やはしブラスバンド用のチューブラーベルとはいえ、コンサートホールの中で鳴らすのと屋外で鳴らすのとでは全然違って、響きがホンモノっぽい。大砲の音は意外とちゃんと録れてたのに、鐘がなんかちゃらちゃらした金属音が入ってるだけになっちゃってて悲しい(まあデジカメ動画の録音機能程度ですんでしょうがないけどさ)。

そしてこの後、スコアにはない「3回目」があったし、遠くでライフルも撃ったのだ。ああ、もっと録画回しときゃよかったorz でも実際、そんな余裕はなかったのです。怖すぎだよ、近代兵器。

演奏終了後はロケットランチャーと井上のツーショット写真などを撮りながらだらだらと帰る。思うようにならない民間人の誘導。ああ、もし隣の某大国が(以下自粛)。とにかく、録音では絶対に味わえないものを満喫してきたのでありました。

というわけで、これがその動画。ネット上にいろいろと動画がupされつつありますが、やっぱり場所的に私が一番近い……。光と音がほとんど同時であるところが近さを物語ってます。怖すぎだ。

さ、仕事しよっと。いよいよボリス・ゴドゥノフがポロニウムで暗殺されて動乱が始まる最終章を書き始めたのでございます……

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2007年9月 8日 (土)

【SFワールドコン】4日目レポート

まだ終わらない(?)ワールドコンで昨日はイタリア人飲み会……。朝松健さんの主催でマッシモ・スマレさんの歓迎会だったのでした。知らないジャンル(ゲームやイラスト等)の人たちばっかりでちょっと緊張。井上も行かんかなーと思ったら、井上はウズベキスタン人飲み会だった……。何なんだ今週は。どうなってるんだ。

やっとワールドコン4日目の話。

朝はそのへんでコーヒー飲んだり、お散歩中のでっかいわんこを触ったりしてだらだらと出勤。お天気はいい具合にさわやかに晴れ。この後徐々に曇ってきて、日が暮れる前には怪しい感じになってきましたが。

午前中はお土産用の手ぬぐいを買ったり(国内の人にはカフェ・サイファイティークのメガネ拭き、日本語が分からない人には公式グッズの手ぬぐい、日本語が分かる国外の人には「宇宙塵」のオール日本語な手ぬぐい)、空手のワークショップとか、カフェクラッチェとかをのぞいて、グリーンルームに顔を出す。ここで飲み物や軽食をサーブしている英語圏の女性は、私が知る限りずっとここにいたのでした。そして本部の前では本格的なマッサージ・チェアを出してスタッフにマッサージをしてくれている英語圏のおにいちゃんがいたのだが、金曜日から一日に何時間かはそこでマッサージをしていたのでした。お疲れ様です。ほんとに、こういう人たちがワールドコンを支えているんだよなあ、と思うことです。マッサージのお兄ちゃんには「キミもどう?」と聞かれたけど、してもらわなかった。私はね~、マッサージとかカイロプラクティックとかすると、副交感神経が優位になりすぎて弛緩するらしく、その後必ず風邪ひいちゃうんだよ~。

グリーンルームで12時からの「幻想と怪奇」企画の人たちや井上雅彦さんや篠田真由美さんたちと何となく合流し、そのまま企画へ。出演は浅暮三文、マッシモ・スマレ、田中啓文、山之口洋、井上雅彦。イタリアで幻想小説の期間誌(と言ったらいいのか何と言うか)「ALIA」を出しているスマレさんにイタリアの幻想小説・SF事情を聞くのが中心となったけど……いやあ、イタリアの幻想文学出版事情ってキビシイなあ。まさかカルヴィーノの国がそんなだとは。ダンテ等の古典は、一部のインテリを覗いて一般的には「古臭い、つまんないもの」として受け取られ、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』なんかは、大学の先生が書いたというだけの理由で、エンターテイメントではなく自動的に「大学の先生の著作」となり、エンターテイメント文学ではやっぱり流行のアメリカものの翻訳一辺倒になってしまい……というところで、幻想文学やSFの「受け取り手」自体があまり多くないらしい。「ファンタジー」といえば『ハリー・ポッター』や『指輪物語』のような、いわゆる「剣と魔法の世界」ってことになっていて、SFは「進歩」を扱うので左翼系、ファンタジーは王侯貴族を肯定的に描くので右翼系、という棲み分けもできちゃっているとかで(あまり知られてないことかもしれないけど、イタリアって今でも共産党強いのよん)。

収益が上がらないので、装丁もイタリア人の現役イラストレーターに作品にあわせた新作を依頼するのではなく、欧米の「ありもの」のそれっぽいイラストにちょこっとお金払って使う、という状態らしい。どのジャンルでも「それだけで食ってゆく作家」というのはいない、というんだけど、私はそれはいいんじゃないかなー、と思うことです。ALIAの日本作品特集号は「売れたほう」だそうだけど、「何部くらいですか?」の答えが驚愕。「200部から300部くらい」って……。一瞬、スマレさんが日本語で答える時に桁を間違えただけかと思ったけど、それで間違いないそうです。200って……。でも、それでも出版や執筆を続け、レベルを維持している人たちがいること自体を尊敬すべきでしょうし、こういう出版事情の中でもそういう本が存在し続けられるイタリアをスゴイと思うべきでしょうねえ。自分も文句垂れてないでがんばろうっと……

その後いったんカフェ・サイファイティークに顔を出して、志村弘之さんとともに「井上徹について」を語り合う(笑)。去年の京フェスで判明したことだけど、実は志村さんは中高時代の井上の先輩なのであった。SF関係でこの某男子校の出身者多いなあ。それから大野典宏さんとカレーを食べに行き、来年のロスコンに参加するとかしないとかいう話(←もうこの語感で想像つくと思いますが、そうです、ロシアでやってるSFコンベンションです)。なんか……どんどんコンベンションに参加するのが当たり前になってきてるぞ。どうなってるんだ。

15時からテッド・チャン・インタビュー。出演はテッド・チャン、インタビュアー/通訳は菊池誠。何と言うか……ものすごく「普通の人」でした>テッド・チャン。驚くくらい普通の人。全世界の「変わった人」や「ゲージュツ家」を気取る作家に爪の垢を煎じて飲ませるべし。仕事をしながら作家養成のワークショップに通い、たくさん作品を書かないのは「いいと思えるアイデイアはそんなにたくさん思いつかないから」等々。とはいえ新作を書いて欲しいのは皆が望むところ。今、新作は準備中だそうです。待ちましょう……

14時から「ギボギボ90分」。出演は志水一夫、皆神龍太郎、永瀬唯。タイトルで内容が想像つく人には全く説明の要はなく、説明を要する人に理解してもらうのは難しい企画。まあ、アレです、往年の「大霊能力者」宣保愛子の「カラクリ」をTV番組から探る、という、私の好きな(笑)トンデモツッコミ企画です。それ自体は面白い企画なんだけど、説明がとっちらかっちゃってて繰り返しが多いのが辛く、半分で挫折、撤退。

その後ボードゲームの部屋の撤収作業を手伝っているあたりで突然電池切れ。すげー切れた。ダンボール箱にガムテを貼っていると、どこからともなく回状が。アメリカから来た参加者の女性が入院し、病院では現金支払いを求められているので、是非、寄付を、ということだそうで。自分も病人だから他人事じゃないので小額紙幣だけお持ちしましたけど、それにしても、やはし掛け捨てだろうが何だろうが旅行保険って入っとかないとダメっすね。そういや井上は旅行保険入ったんだろうか。ロシア系お食事で太って後々健康に悪影響が出ても、保険じゃカバーできないんだけれども(笑)。

というわけでここで私にとってのワールドコンはおしまい。友人の中には会社休んで5日間みっちり参加した偉人もいる……。終了後しばらくしていろんな話が耳に入ってきましたけど、一番スゲエと思ったのは、国のお金で何人もゲストを送り込んできた某国。その企画をやった日本側の人たちの献身にもかかわらず、彼らは「ありがとう」の一言でもなかったらしい。それ考えると、高級官僚も人情味のある対応をしてくれて、ゲスト予定者とも本音をぶつけ合う喧嘩をしたロシア企画なんて、その500倍くらいマシだしみんな誠意あると思ったことです(しかも、どっちも日本語で対応してもらった……)。というか、時には馴れ合ったり頼ったり、時には「何だとこの野郎!」ぐらいのことを言ったりしながら続いてゆくような交流こそホンモノではないかと。これもワールドコンで学んだことの一つだったなあなどと、ちょっとまともな結論を言ってみたりしてシメたいと思います。次のWorldcon in Japanなんて、あったとしても半世紀ぐらい先だろうけど……

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2007年9月 7日 (金)

【SFワールドコン】3日目レポート

パヴァロッティが亡くなっちゃいましたねえ。テレビでコメントする「有名タレント」や「一流キャスター」が次から次へと教養(というかそれ以前の常識)のなさを露呈して、ハラハラしてテレビも見てられん。「普通のテノールには出せない何オクターブもの声を」とか云うな(笑)。ホセ・カレーラスの老けっぷりにびっくり。でも、ギラギラ感が後退してステキなおじさまになってましたね。萌え(笑)。三大テノールの中では最も「いつまでもギラギラ」だったパヴァロッティ。声楽家としてはあんまり好みじゃなかったけど、でもこういうスターってやっぱり一つの時代に一人は必要なものだと思うことです。

今日はパヴァロッティが歌ってるヴェルディのレクイエムでも聴きましょう(ショルティ盤だよ!)。ルチアーノ・パヴァロッテイ、享年71歳。合掌。

で、ワールドコン3日目ですが。

この日も前日に引き続き涼しくて曇り。湿度は高めだけど、今年の夏のことを考えるとものすごく快適と言えましょう。朝はそのへんでコーヒー飲んだり、お散歩中の小さいわんこを触ったりしてだらだらと出勤。午前中はまずグリーンルームに顔を出して、ファンジンアレイや展示ホールを回り、知ってる人とも知らない人ともそこらへんで立ち話したり。でも国外の人も国内の人も私に横浜の地理を聞かないように! 何も解決しませんから(笑)!

12時からサイバーパンク企画。出演は巽孝之、菊池誠、アイリーン・ガン、とりにてぃ。前半はウィリアム・ギブスンの久しぶりの新作と、デビュー当時のギブスンについて等。間に「サイバーパンク・レディ」によるピンクレディの「UFO」の歌と踊りをはさんで後半へ。後半は「街で見かけたサイバーパンクっぽいもの」。もうすでにサイバーパンクは本気でカッコイイものというより、ネタですね(笑)。でも、クラブシーンでは今でも「サイバーパンクはマジでカッコイイもの」なんだよなあ。そういうサイトも紹介されてたけど。個人的にも『マトリックス』なんかの映画をちょろっと見ただけで、小説は読んでいない的クラブ系、ファッション系の人たちのほうが「カッコイイもの」として受け取っているという印象はありましたけどね。「わらわらばーん」(『マトリックス・リローデッド』のエージェント・スミスがネオに群がって……のアレの人力再現イベント)の連続写真紹介などもあり。こういう、もの凄いクレイジーさと不気味なほどの統制の取れ方が同時に存在するのって、やっぱり日本の面白いところだと思うことです。

14時~16時の間はゴハン食べに行ったり、個人的に打ち合わせしたり、読者さんと交流したり。

16時からは「新しいスリップストリーム」企画。出演はマーク・ヴァン・ネイム、小川隆、K・J・ビショップ。出演予定のケリー・リンクは急遽欠場。一瞬「体調不良か?!」と心配したものの、理由は「ヒューゴー賞授賞式の時、着飾りたいから」。……はあ、そうですか(嘆)。しかしこの企画、「ああ、あの人もスリップストリームですよね~、この人もそうですよね~」と、英語圏の作家の名前が挙がってゆくだけで、正直、挫折。途中で退場してグリーンルームでちょっと寝る。

このあたりから体調がヤバくなってくる。私の場合、イベントでも旅行でも「2日目がヤバイ」のが定番なのであった。ペテルブルクでストラーニク(ロシア幻想文学作家会議)の時もコレでヤラレたんだよなー。

ヒューゴー賞授賞式は満員御礼。別な部屋で中継するというのでそっちに行って、途中で「ゲリラ企画・世界のヤヴァイ料理ショー」に行こうかなあと思ってたけど、全面的に挫折してホテルに帰って寝る。もうだいたい自分でもレベルは把握してるので、これは人を呼んだり病院に駆け込んだりするほどじゃないけど、出かけられないなあ、というのは分かる。ヒューゴー賞の後の飲み会もごめんなさいして、コンビニで買ったとろろ蕎麦をちょっと食べてあとはまた寝る。これでこの日は終了とほほでありました。

にしても、この日は気温低めで助かった。コンべンションに参加する病人系の皆様、お互い気をつけませう……

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2007年9月 6日 (木)

【SFワールドコン】2日目レポート追加

すんません。ワールドコンのレポートが滞ってます。おとといロシア人飲み会があって、ワールドコンの報告などしつつ飲み食いしてたらあり得ないペースで飲んでしまい、さすがにへたばったもんで……。彼らは私の何倍も飲んでても顔色一つ変えないんだよなー。井上は昨日、無事にウクライナから帰国しました。沼野先生はモスクワに行きました。太平洋からは台風9号が来ました。気圧低すぎ。ワールドコンが終わっても人の出入りが絶えないし実はまだ終わりません。どうなってるんだ。

で、ワ-ルドコン二日目のSF作家クラブのパーティに関する記述の追加だけ。当日、ご挨拶いただいた方々のリストです(敬称略)。順序の記憶がアイマイだったので(<ヲイ)、SF作家クラブのMLを待っていたのでした。

㈱早川書房代表取締役社長 早川浩 
アメリカ大使館広報文化交流担当官 ロナルド・ポスト
アメリカSF作家クラブ ロバート・シルヴァーバーグ
日本SF作家クラブ 小松左京

閉会の挨拶はSF作家クラブ会長 谷甲州

参加者は180名ほど(そ、そんなにいたのか……)。

そういや閉会してから読売新聞にワールドコンの記事が載ってましたね。「SF愛」なんてタイトルをつけられていた……。世界陸上みたいなわけにはいかないだろうけど、もうちょっと報道して欲しかったことです。つーか開幕前に報道してよー。

三日目、四日目のレポート準備中です。もう少しお待ちください。すんまへん。

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2007年9月 4日 (火)

【SFワールドコン】ワールドコン2日目レポート

まだへろへろです。昨日、近所のドラッグストアでアミノ酸サプリメントが激安だったので買いに行ったのですが、そのレジのおばちゃんがえらく喋る人で(ありがち)、「ああこれ効きますかよねぇ~。スポーツかなんかなさってらっしゃってお疲れなんですか~?」とか何とかいろいろ話しかけられたけど、まさか「えすえふで疲れてまして」とも言えず(笑)。

というわけでワールドコンの件についてですが、自分の企画とその準備でほとんどのエネルギーを使い果たしたので、あんまりあっちこっち回ってません。

私は金曜日から日曜日まで参加。その初日の午後にいきなり自分の企画が連荘というのはなかなかキビシイものがありましたがまあこれはしょうがないっすね。11時ちょっと前くらいに会場に着くと……受付が大変なことになっていた。すごい長蛇の列。SF作家クラブの受付が別になっていなかったらどうなったことやらと一瞬びびる。なんにしても、自分ももうちょっと早く来ないとだめっすね。

大会本部奥のグリーンルームに直行。「スチームパンク/歴史改変」の関係者はイメージに反して(?)妙に整然と早めに集まり、余裕を持って時間前に整然と会場に移動。

12時から「スチームパンク/歴史改変」企画。出演者は高野史緒、宇月原晴明、荒巻義雄、永瀬唯、新戸雅章(プログラム記載順)。オープニングで「それっぽい」映像を流しながらテスラコイルにぶいぶい言わす計画は結局まっとうできず~orz 各自わりと勝手に喋る(笑)。私以外の作家はみなちゃんと「過去の科学技術と向き合う」というようなことを考えながらスチームパンク的なものを書いていると知ってびびる。うう、私は正直、自分がデビューして評論を書かれて初めて「スチームパンク」という言葉を知ったですよ(汗)。史学専攻なワタシ的には、「歴史改変」のほうがツボで、好きなものを取り込みまくっているいるうちに結果としてスチームパンクと呼ばれる領域に入っていたという感じなので。空席と立ち見のバランス、人の出入りを考え合わせると、入りは満席以上。やはり荒巻さん効果かな。

で、本当は20分から15分前には終わらせなきゃならないところがぎりぎりまでやってたので、14時からのロシア企画はちょっと慌しく始まる。こちらはロシア式(?)に打ち合わせもへったくれもなく「最終的に帳尻を合わせればいい」状態。出演者は大野典宏、高野史緒、沼野充義、緊急に召喚の呪文を唱えられた宮風耕治。ロシアのサブカルチャーが「オタク」化しているという話とSFについて。最近は東大に来るロシア人留学生の中にも、日本の漫画とかを研究したい、と言ってくる人が出現しているらしい。ひえ~。ここで「日本側から見たロシアのオタク化」だけでなく「現地ロシアで見たロシアのオタク化」について語れなかったのはつくづく残念。でも、「日本側から見たロシアのオタク化」と「ロシア的な思想や文学土壌とSF」について語っているだけでも時間はめいっぱい使ってしまいました。

パネルの後に質疑という形にせず、なんか発言があったらその場で適当にしてね、という形式にしたので、随時参加者から質問が出たりして面白い展開になったかと。宮風の著書『ロシア・ファンタスチカ(SF)の旅』をすでに読んでいるという人がけっこういて、緊急の召喚であったにもかかわらず、集客に宮風効果もあった様子。スチームパンク企画同様、平日の企画であるにも関わらず、ほぼ満席状態。家庭内から東京大学、大阪、モスクワ、ロシア大使館に至るまで各方面にメーワクをかけまくったロシア企画ですが……ううむ、これは帳尻が合ったのか? ロシア関係は「何一つ予定通りには行かないけど何故か最後には帳尻が合う」ことになってますが……

廊下で友達や読者さん達と交流……したけど、ほぼ抜け殻状態だったので、たいした対応ができなくて申し訳ない。そのまま何人かでだらだらとカフェ・サイファイティークに移動してちょっとだらっとするが、私はSF作家クラブのパーティがあるので、早めに退出して荷物を減らしにいったんホテルへ。

19時からSF作家クラブによるレセプション・パーティ。ここが一番知ってる人密度が高いので安心するような、SFWAのゲストがいっぱい来てるので気を使うような。むむう、アメリカ大使館は新任の文化担当官を送り込んで来たね……。やはし何だかんだ言って、ワールドコンはアメリカのもんですのう。

と、この辺りで体力的に限界。二次会はごめんなさいしてホテルに帰って爆睡。まあ、基本的に最も大事な上記三つのイベントは終了したので、ひとまず安心。あとは見物人に徹すればいいやってことで。

とりあえず、二日目はこんなところでございました……

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2007年9月 2日 (日)

【SFワールドコン】ワタシ的には閉幕

帰ってまいりました……

明日は行かないので(体力が……orz)ワタクシ的にはワールドコンは今日で終わりです。

家庭内から東京大学、大阪、モスクワ、ロシア大使館に至るまで各方面にメーワクをかけまくったロシアSF企画は、空席と立ち見のバランスを考えるとほぼ満席で、内容的にも成功だったと言えましょう。スチームパンク/歴史改変企画のほうは、荒巻さん効果でしょうけどもうちょっと入ってたかな。

詳しいレポートは明日から書き始めます。

とりあえず今日は寝ます。へろへろっす。皆様、お疲れ様でした……

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2007年8月30日 (木)

【SFワールドコン】開幕

ついに始まってしまいました、ワールドコン。もう逃げも隠れもできないワールドコン。報道は……ううむ、私が知る限り、されてないような……。Yahooでさえ報じてくれない……。本当にやっているのかワールドコン。

実はまだ家にいるもんで。

明日のスチームパンク/歴史改変企画とロシアSF企画以降、日曜日の午後まで横浜にいます。泊まりは駅近くのビジネスホテルだけど、部屋での交流会とかにもできるだけ出ようと思っております……

……けど、正直、こういうイベントって苦手なんだよう。語学ダメ系なのでガイコクから人がいっぱい来るのもプレッシャーだし。と、外国の人に愚痴っていたのは秘密だ。しかも日本語で。情けなさ過ぎだorz。何か一つくらい自慢になるようなことはないのか自分。頼みの綱の井上もおらん……。結界だらけだ。どうなってるんだ。あんまりテンションも上げずに、間違ったジャポネスクな格好をして会場の何処かに潜伏していると思いますので、気が向いたらテキトウに声をかけてやってください。ここは更新できるかなあ。チャンスがあったらやってみますです。

ではワールドコン参加者の皆様、よろしくお願いいたします。

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2007年8月19日 (日)

コミケ

ちうことで昨日、いわゆる二日目というやつに行ってまいりました。

ぢつは我輩、生まれてこの方コミケというものに行ったことがなかったのであります。でも日帰りできる距離に住んでいながら一度も行ったことがない、というのでは露人のヲタどもに示しがつかないのでありますねえ。などという大義名分はともかく、実は欲しいものがあったのであります(今までにも全くなかったとは言いませんが)。

さすがに朝から並ぶのは敷居が高すぎるので、初心者にオススメな「昼の行列がなくなった頃に行く」を選択。それでもりんかい線の車両にいたほんとんどの人が降りたのでびっくりだ。数万人の人がビッグサイト周辺にうごめき、案内などなくてもどこに行けばいいのか分かる。男性も想像以上に多い。そして想像以上にカップル率が高い。自作のお衣装率も高し。ああいうのが作れて、かつ着こなせるのって羨ましい……。

友人と西展示場をちょろっと見て、さらに別な友人と合流して東展示場に。そして……事前に情報を得ていた「Pブロック」で目的のものを発見して即買い。キーホルダーのおまけもいただいてしまう。ありがとうございます。

こういうのって、作者さんのお名前やバックグラウンドをお伺いするのもはばかられ、本をここに紹介できないのが悲しいなあ。本当はもっと同好の士がいるはず。「本誌に執筆する勇者求む」だそうですので、お心当たりのある方は、該当する掲示板等でコンタクトを取ってみては……(しょうじき、つづきがでたらほしいのです……)

というかですね。私が事前に知っていたのはこれ一冊。もしかしたらこれ系のものは他にもあったのかも……と思うと、やっぱりカタログを買って事前に研究しておくべきだったのではないかとも思うし……。どうなんでしょう? 

あとは東展示場をちょろっと流して、「もやしもん」の柱を撮影して、茶をしばいて帰宅。

それにしても、一日中曇りで涼しくて、大変よろしゅうございました。並んだ人たちも楽だったのでは。冬……は、それはそれで厳しそうだ。いずれにせよ、もっと綿密に仕込みをしてから行った方がいいのは間違いないようで。同行&指導の諸氏にお礼申し上げるのであります!

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2007年7月27日 (金)

ロシア文学と映画

これもまた「誰がつけたんじゃ」というタイトルですが……

ちうことで24日火曜日、文京シビックセンターで『少年たち/「カラマーゾフの兄弟」より』(1990年/レニータ・グリゴリーエワ&ユーリー・グリゴリーエフ監督)+亀山郁夫&沼野充義トークと、『私は二十歳』(1962年/マルレン・フツィーエフ監督)の上映なんていうのがありました。私は投薬ローテーション上どうしても変更できない予約が病院に入っていたので後半のみ参加。

『少年たち』は、『カラマーゾフ』のイリューシャのエピソードのところだけを抜き出して映画化したもの。さすがにあれを全部映画化するのは難しいですわな。原作に忠実に映画化するというのが監督の長年の望みだったそうで、ペレストロイカ後にようやく実現したのが本作。そうであるだけに、原作再現度はめっちゃ高いらしいです(私は見てないんで、歯切れの悪い話ですんません)。ちなみにいじめっ子コーリャ・クラソートキンを演じているドミトリー・ドストエフスキーは、ドストエフスキーのマジ子孫だそうです。

「亀ちゃんVSぬまのっち」デスマッチの第二ラウンド(司会はウチのセンセイ、井上徹でした)は……あんまりデスマッチじゃなかったらしい。さすがの亀山さんも日曜日のシンポジウムでアドレナリンとセロトニンを分泌し過ぎたのか。録音でもしといてもらえばよかったなあ。

そして最後の『私は二十歳』ですが……さすがに198分は長いよ……orz いやしかし、そうであるだけに今回見なかったら一生見なかったかも。早い話、若い男女が出会ってから別れるまで、みたいなストーリーなわけですが、ソ連のいわゆる「雪どけ」期の世代間の考えの違いや若手芸術家の活動等が織り込まれていて、それ自体が要ともなっている映画。

「若手芸術家の集い」のシーン(詩の朗読を延々とやるわけですよ、これが!)には、ヴォズネセンスキーやエフトシェンコ等本人が出演。トリで歌ったオクジャワ……わ、若い……(当たり前)。実は若い頃のタルコフスキーなんかも端役で出ているらしいんだけど、さすがにこれは分からなかった……

しかし、何よりも映像と音が美しいですね。私は視覚芸術に関しては今ひとつ鈍感かもしれない系の人間ですが、これは美しいと思った。カット割りは長くて、こういう映像作りってタルコフスキーやソクーロフにつながってゆくのだろうか、と思うところもあり。音響も、音楽のみならず、効果音すべてにわたってかなりこだわって作っている様子。とても60年代初頭とは思えないいい音。

実はこの映画、ペレストロイカ後に作ったディレクターズ・カット版があるらしい。うーん。しかし……どうなんだろう。見てないから何とも言えないんだけど、この「雪どけ」時代ヴァージョン自体、作品としてとても優れていると思うので、果たして思想的に自由な状態で監督の思い通りに編集したからといって、「作品として」これ以上に優れたものになっているかどうかは保証の限りじゃないとは思う……

平日の企画であったにも関わらず、延べ500人ほどは来場したそうで、イベントとしてはけっこう成功であった様子。『私は二十歳』の入場者も、わりと若い人が見に来てたのでした。よ、よかった……

その後、映写にタダ働きで協力してくれた(アキバで知る人ぞ知る)千田浩司さんと井上と私でラクーアのインド料理を食べに行ったら……ドームの巨人戦は終わっていないらしくて、ついにラクーアの飲食街は混まないままオーダーストップ。ううむ、こちらも平日なのにお疲れ様でした……

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2007年7月24日 (火)

ヴィヴァ! カラマーゾフ

って、誰がつけたんじゃ、ってタイトルですが。

いや、実際、昨日そういうシンポジウムがあったのです。本郷キャンパスで。光文社古典新訳文庫で亀山郁夫さん新訳の『カラマーゾフの兄弟』がえらい売れているそうで(全五巻累計で23万部、って……マジですか?)、その新訳版完成記念ということで、この文庫での露文学翻訳者たちを集めてシンポジウムをやろう、というわけで。

前半は以下の面子でパネル・ディスカッション、後半は「ぬまのっちVS亀ちゃん」のデスマッチ一本勝負。

ロシア文学古典新訳を語る——翻訳家大集合(パネルディスカッション)

浦 雅春(東京大学教授、ゴーゴリ『鼻/外套/査察官』訳者)
望月哲男(北海道大学教授、トルストイ『イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ』訳者)
安岡治子(東京大学准教授、ドストエフスキー『地下室の手記』訳者)
沼野恭子(NHKテレビ「ロシア語会話」講師、トゥルゲーネフ『初恋』訳者)

司会:毛利公美(東京大学文学部現代文芸論研究室助教)

徹底討議——ここがすごい、『カラマーゾフの兄弟』

亀山郁夫(東京外国語大学教授、『カラマーゾフの兄弟』訳者)vs沼野充義(東京大学教授)

前半は、日本語に訳する際の文体をどうするかの工夫について、「こう訳するのは文章としてはぴったり合うけど、ロシア的な考え方、感じ方を伝えているとは言えない場合どうするか」等、翻訳をやる以上、どうしても直面せざるを得ない話がメインに。テーマとしてはありきたりといえばありきたりかもしれないけど、各訳者とも、どの本のどの部分が、という具体的な例を挙げながらの話なので、内容は濃い。

後半はもっと「分かる人(旧訳を何種も読んでいて、新訳も読み込んで、かつ原典が分かる人)には分かるけど、分かんない人には分かんない話。すんません、わし、分かんない人ですorz。そもそもロシア語わかんないし、「カラマーゾフ」はドストエフスキー好きを自認する割には実はあんまり思い入れが無くて(『白痴』派なんで)、実は新潮社版も全然読み返していないのであった。新訳もまだ読んでないよう。しかし、デスマッチというにはほど遠く、まあ面子が面子なので、やはり馴れ合いになっちゃいますね。二人とも「時間が無いから省略しますが、本当はもっと言いたいことが」とすぐ言うのであった。不完全燃焼感炸裂である。

というわけで(はないけど)明日、24日火曜日(この日記をupするころにはもう「今日」になってるかも)に、ぬまのっちVS亀ちゃんデスマッチ第二ラウンド開催です。でもよく考えたら、夏休みとはいえ平日じゃん。しかも私はどうしても予約変更できない予約が病院に入っているのであった。とほほ。というわけで、明日デスマッチ・レポートは多分、無いです。

シンポジウムの後はたいてい飲み会なわけで、この日も当然飲み会。50人近く来て、お店的には多分迷惑な臨時貸切り状態……。亀山先生は酔った勢いか、普段のテンション通りか、いろいろと新案を提唱しておられましたが……そのうちまたなんかイベントがあるかもしれません。

それにしてもみんな、すでに何種も翻訳のある古典ばっかり訳してないで、なんか新しいもの訳してよ! ルキヤネンコとか、ラザルチュークとか!

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2007年7月14日 (土)

チェコ天文学最前線

なんていうイベントが昨日あったので、井上に牽引してもらって出かける。

チェコと言えば肉とビールとシュヴァンクマイエルなわけですが(良い子は鵜呑みにしないように)、チェコ+天文学といったら……まあフツウ、そっち方面を連想しますよね。心拍数と血圧が上昇する組み合わせですがな。しかし講師は神戸大学大学院理学研究所の助教、阿部新助さん。ううむ。完全に理系の人ではありませんか。一体どういう話になるのか……と思っていたら、全く想像だにしなかったような内容だったのだ!

会場は大使館内にあるチェコセンター。おおお、ここはめちゃくちゃ敵が多いロシアやアメリカと違って(笑)、表立った警備を全然していない。少しは警備しようよっていうくらいだ。平和だなあ。広尾駅から聖心女子大学をぐるっと迂回するように坂の多い道を行くので、草履で歩くには厳しい。都心の意外な辺鄙な場所の一つであろう。チェコセンターは展示室やホールを有し、随時イベントをやってるそうだけど、なかなかここまで来るのが大変だ(それにしてもこのサイト、日本語のページは無いんかい!)。聴講者は女性が多く、ううっ……世代が若いなあ。いいなあ、こういうの。

阿部さんは若手の男前理系男子であった。流星・彗星・小惑星等の太陽系小天体の観測や解析がご専門だそうです。序盤にはチェコの天文台にいた頃の話や、流星群の原理、彗星の二本の尾等々についての比較的とっつきやすい話で、徐々に惑星探査機(特に「はやぶさ」)とかのディープな話に。で、初めて知った驚愕の事実。チェコって、流星の軌跡解析やスペクトル分析では先進国なのだそうだ。今では世界中に普及した解析法もチェコで開発されたものが多いのだという。何年か前に、大気圏に突入しながら燃え尽きもせず隕石にもならずそのまま大気圏を抜けていった流星(東京上空であったそうだ。知らなかった……)のデータも、チェコまで持っていって解析したのだという。

今のところ、流星のスペクトル解析の結果、その流星の「出身地」が分かった例はないのだそうで(もちろん流星群のように「出身地」がはっきりしている場合は別だろうけど)。月由来、火星由来の隕石は地球上で確認されているのに、不思議だなあ。単に確率の問題なのかなあ。もっともっとたくさん流星が解析されれば、「あの時のあの火球は火星から来たものだった!」なんていうことが分かったりするのだろうか。

ああ……やっぱり宇宙はいいなあ。と、ちょっと呆然としたまま広尾でゴハン食べて帰宅。当然のようにホルストの『惑星』を聴いてから寝たり。しかもマシューズの「冥王星」付きのやつね(笑)。そういや去年、冥王星の「格下げ」が決定された因縁の地もチェコだ。

やっぱり宇宙はいい……地上には忘れたいことがいっぱいありますねん。特にロシアには。

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2007年5月27日 (日)

電王とかロシア大使館とか柳下美恵とか

「変わっちゃうのよね。みんな、同じところにはいられないから。でも、『覚えていること』は確かだから、由香ちゃんが忘れなければ、それは無くならないわ」

とか、だ いたいそんなセリフであったかと。以上、「今日の電王」でした。最近、「そっち方面」はおとなしめかなっと。

ああ、でも、「覚えていること」は本当に「確か」なのか。都合の悪いことをキモチよく忘れちゃってる時もあるし、他の人は誰も覚えてさえないほど「どうでもいい」ことなのに、自分の中だけで「ああなんであんなことやっちゃったんだ自分のバカバカバカ~!」と、悪い意味づけでどんどん肥大してゆく記憶もあるし。でもやっぱり、あの日あの時ウェンブリーでトレヴァー・ホーンが『ラジオスターの悲劇』を歌ったその場所に居合わせた記憶は一生ものなのであった。

確かに、「記憶」というのは一種の生命だなあと思うことです。そういや「人は二度死ぬという。一度目は肉体の死。二度目は、忘れ去られる時」なんていうカッコよさげな言葉があったりしますね。その伝でいけば「一度しか死なない人」というのがいたりします。そう、作品が不朽の古典として残っている人だ。トルストイとかね。中にはバッハのように「生き返る」人も。羨ましいといえば羨ましいけど、ここまでメジャーになっちゃうと、下書きや日記や家族の手紙までほじくり返されて微に入り細を穿って詮索されまくっちゃうのだから大変である。そんでもってこんな本まで出されちゃったりするのだ>ふみ子デイヴィス著『トルストイ家の箱舟』(群像社)。でもってロシア大使館で出版記念パーティなんかもやられちゃったりするのだ。というわけで昨日、我輩もロシア侵略の陰謀を遂行するため、同志大野典宏とともに大使館内に潜入を試みたのであります! 今さら『ケロロ軍曹』ネタで申し訳ないのであります!

ちなみにこの日は井上は別件で千葉へ。サイレント映画伴奏者の柳下美恵さんが日本ペンクラブ奨励賞を受賞して、その記念公演があったのでした。遅ればせながら、柳下さん、おめでとうございます(そのスジの人向けの情報:柳下美恵さんって、かの柳下毅一郎さんの奥さんです)。

200705262_5 200705261_1 200705263_2 著者のふみ子デイヴィスさんは現在シンガポール在住、一流企業勤務を経て、現在は著述、翻訳、陶磁器絵付け、ロシア伝統芸術の細密画塗り(パピエ・マシェ・ミニアチュール)のアーティスト、NOBBY ART ギャラリーを主宰・経営、と多方面で活躍する、ちょっと腰の引けちゃうような才女。ふーん。そういう人って本当にいるもんだなあ……、と、小説書き以外に能がない我輩はただ感心するのみなのであります。その「能」にもツッコミを入れないでいただきたいのであります。ぐっすし。

200705264 上の写真は左が著者のふみ子デイヴィスさん、中がベールイ大使。右が栗原小巻さん。同志大野のところにも写真あり。せっかくなのでこっちもみ~は~写真でも追加しますかね(笑)。高野、ガルージン公使、大野です。

後半は何故か「こっち方面」の人たちと集まって、ウォッカを飲みつつワールドコンの画策。中国SF企画はもうスポンサーが決まっている、との一言が胸にイタイ。さらに六本木のスタバで無駄なアドレナリンを出しながらやはりワールドコンの話。ウォッカとアドレナリンが切れるとハンパじゃなく虚脱し、火鍋を食いに行こう!と一人だけアドレナリンが持続しているK氏の後には誰もついていかないのであった……

まあいろいろ盛りだくさん過ぎて、我輩は帰ってから熱が出て寝込んだのであります。ワールドコン、あと三ヶ月しかないよ……

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2007年5月17日 (木)

肉、ビール、そしてシュヴァンクマイエル(恣意的)

チェコのイメージと言えばなんと言ってもガラスとかビーズでしょうかね。で、ビール、ビール、ビール、肉、そしてシュヴァンクマイエル。ルドルフ二世、アルチンボルド、ゴーレム伝説、機械仕掛けのあれとかこれとか、不気味かわいい人形アニメ、骨の教会。はっきり言ってむちゃくちゃ偏ってます。良い子は真似をしないで下さい。

というわけで(どういうわけだあー!)、先週末、渋谷のチェコ料理屋anoの二階にギャラリーができて、そのオープニング・パーティをするというんで井上にくっついて行く。

レストランもギャラリーもこじんまりしている、というか、正直、狭い!と思わんでもない。が、こういう古い物件を無理矢理店舗として改造してあるお店って、結果として妙に生々しくヨーロッパっぽかったりするので、なかなか良い。昔こういうお店、原宿とか青山とかに多かったよね。ほら、そこの80年代を知っているあなた! だいたいどういう感じか分かるでしょ~(笑)。

パーティに来ていたのはギャラリーの関係者の他、チェコ協会の人とか、アート系の人とか。ギャラリーにはチェコ関係の本とか、チェコ・アニメ関連グッズとか、ビーズのチェコ屋のアンティーク・アクセサリーを展示即売するコーナーもある。

Rada 後半にはアンサンブルRada(ラーダ)が登場してミニライヴ。RadaはリーダーのAlanさんがチェコ&日本のお血筋なのだそうで。Alanさんのオリジナル曲も披露。

その後アンティークのボタンはケースから出して見せてもらったけど高くて買えずorz いや、相場としては高いわけじゃないんですが……個人的にね。最近ネットオークションで激安い帯とか着物とかばかり見てるんで、目が安いほうに慣れちゃってて……。他では買えないようなヴィンテージのアクセサリーやボタンがあるので、ビーズ関係としちゃ超穴場です。そのスジの方は是非買いに行ってください。

ギャラリーはチェコ関係じゃなくてもフツウにレンタルしてくれます。渋谷、青山地域としては格安らしいよん。展示会したい人は要チェックかもだよ。

で、チェコ関係耳寄りな情報。8月末にシュヴァンクマイエル来日予定だそうです。何かそれなりにイベントもあるはずなので、情報が入り次第お知らせします。しかし……えすえふわーるどこんと重なるいや~んな予感。そうなりませんように~。

チェコと言えば最近、デイリーポータルZの大塚幸代さんがシュヴァンクマイエルと会って以来チェコにハマったそうで、ついに行ってきちゃったとかですごくおもしろいレポートを書いてます(バックナンバーはここのリンクから行ってくらさい。ものぐさですんません)。うわー。こりゃ行ってみたくなりますわ。チェコと言えばやっぱりビールと肉とシュヴァンクマイエルですなあ。人口一千万ほどでこの濃ゆさは一体どうしたことか。大変なことですよ。良い子は絶対に真似をしないで下さい。

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2007年4月 9日 (月)

神秘のバリケード

ムカつく選挙のニュースを見ながらだらだらと家事をして、どうしても頭が痛いのでちょっとだけ寝てしまった、と思ったらこんな時間。昼過ぎにパソコン立ち上げるのって、「いかにも怠惰」な気がしてしまう……んだけど、午前中から立ち上げてても仕事はそれほど進むわけでもなかったり。あうあうorz

昨日はデデさんちの音楽室で古楽のサロンコンサートがあって、そちらに行ってまいりました。音楽室にグランドピアノとホンモノのチェンバロが置いてある個人宅(!)での古楽のコンサート。なんかえらくおハイソなところに紛れ込んでしまったよ(汗)。っていうか秘密結社の集まりみたいだった(ヲイ)。フツウの洋服の上に着物の羽織を着るという、「ロシアの間違った日本ブーム」みたいな状態で行ってしまい、ちょっと初めてお邪魔する個人宅には怪しすぎるか、と途中で気がつきましたが(先に気づけよ)、ちゃんと歓迎していただきました(笑)。ひゃ~。すんません。

前半はチェンバロ奏者の及川れいねさんのソロで、F.クープランの「第6オルドル」と、バッハの「イギリス組曲第4番」。今日のエントリのわけわかんねータイトルは、このクープランの組曲の中の一曲のタイトル。「なんかちょっとこじゃれたor目を引くタイトルをつける」というのは、まあ、おフランス宮廷音楽の流行だったわけで。バカだねえ。ヴェルサイユ宮殿ってそんなことばっかりやってたかのように思われがちですが、実際やってたわけです(笑)。そら民衆に憎まれもしますわな。

まあそれはともかく。

デデさんの前説通り、やっぱりチェンバロはごく小さなホールか、こういうサロンコンートで聴くと音色の切り替えがよく分かって楽しさ倍増ですね。CDでならそりゃまあちゃんと録音できてるわけだけど、なんか漫然と聴いてしまいがちだし。途中、デデさんのご家族が入れて下さったお茶をいただいたりしながら後半のマラン・マレの部へ。

中山真一さんと坪田一子さんのヴィオラ・ダ・ガンバ2本を加えてのアンサンブル。中山さんは活動の拠点がフランスだし、ルネサンス・ダンスそのものを研究しておられるので、マレのダンス曲に関するMCも内容充実。いやあ、やっぱり「そのスジの人」の話って勉強になるなあ。ヴィオールもやはりサロンコンサート向きの楽器なので、後半も堪能。

中山さんとは普段、ネットではテンション高めのアホ話をしているので、ちょっとおっとりした感じのご本人と直接お話しするとギャップが(笑)。いやー、でも、中山さんって、フランスじゃモテるだろうな……とか勝手に想像。バロック弓の持ち方について、映像やステージでは分からないコツなんかもちょっと教えてもらったりしたら、頭の中はバロック弓のことでいっぱいになってしまった……。昨日は帰ってきてから一瞬別件でアタマがいっぱいになったけど(笑)、その後またバロック弓で頭がいっぱいだ。今もだ……。もう手術した右手の小指は使い物にならんので、弦楽器、復帰するとしたらバロック弓かな……とかさ……。モダン楽器の人は言うことが厳しいので、そういうのはダメとか言われるかもしんないけど、古楽ってもともと試行錯誤の時代の音楽/楽器なので、こういう「モダン楽器から見たらダメ系」の相談もわりとできたりするのであった。

というか、そもそも古楽って日本人向きだと思うのよねー。日本とは縁もゆかりもない時代の宮廷音楽なんて、日本人のメンタリティに合うわけがない、という向きもあるけど。でも、体力と技巧の限りを尽くして完璧な楽音と一分の隙もない表現を目指す、みたいなモダン楽器やベルカント歌唱法の世界よりも、100%鳴り切っていないような音、微妙な間とか空間があって小さなホールで演奏される古楽のほうが向いてるような気が……。前者ってなんか、セム的一神教の厳しさみたいなものに近い気がするんだよねー。私もベルカント歌唱法的には落ちこぼれ状態だけど、「そうじゃなくちゃダメってわけじゃないんだ」ということをカウンター・テノールの歌唱法から学んで救われたところがあるわけで。いや、古楽もちゃんと勉強したというわけじゃないんすけど。

てめえ自身のコンサートのライナーノートを放置して来てしまったので、もったいないけど即効で帰宅。もうちょっと時間があったら、楽器本体の持ち方のことも教えてもらいたかったんだけどなあ。中山さんのコンサートはまだ11日と15日にもあるので(上記の本人サイトへのリンク参照)、生ヴィオールをかぶりつきで聴いてみたい、という方は是非。私も15日、行けたらまた行きたいです。

う~ん、バロック弓かぁ……あああ

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2007年3月20日 (火)

ロシア皇帝の至宝展オープニング

ロシア文化フェスティバル2007関係。

今日から江戸東京博物館でロシア皇帝の至宝展なんていうスゴイ特別展が始まるのであった。というわけで昨日、開会に先立って内覧会があったので、井上にくっついて行く。ちょこっと主催者側の挨拶があるくらいで放置内覧会・放置立食だろうと思って高をくくっていたら、ロシア大使臨席でえらいひと系の挨拶のある立派なセレモニーをホールでやったのであった。

Kremlin_1 写真はいつの間にか着任していた(失礼な!)新大使ミハイル・ベールイ閣下(『ペテルブルク』の作者と血縁かどうかは不明)。右側の来賓席左端の女性はクレムリン博物館のエレーナ・ガガーリナ館長(宇宙飛行士と血縁かどうかは不明)。新任大使は男前、館長は美人な上に声が可愛らしいのであった。図版の写真より実物のほうがずっとキレイだよん。そういうところばかり見ていていいのか(こちらにベールイ大使のもっと良く撮れた写真upしました)。

展示は、バブル時代のようにぶったまげるほどではないかもしれないけど(いやもうああいう時代は来ないでしょう)、よく貸し