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2016年1月30日 (土)

『ビッグバンとインフレーション 世界一短い最新宇宙論入門』

51yujpjxcl__aa324_pikin4bottomrightジョン・グリビン著『ビッグバンとインフレーション 世界一短い最新宇宙論入門』の翻訳をやりました。……いや、なんかもう、行きがかり上、そういうことに

『ビッグバンとインフレーション 世界一短い最新宇宙論入門』

グリビン博士は日本でも70年代末からブルーバックスで翻訳が出たり、近年も『シューレディンガーの猫、量子コンピュータになる』が翻訳されたりしていてご存知の方も多かろうと思いますが、近年は電子出版に力を入れているようで、この本の原書もKindle版のみで、日本語版もKindleオンリーです。

量は原稿用紙換算でたったの160枚程度! こういうムズカシイ話ってあんまり詳しく書かれてもさっき何読んだか分かんなくなったりするのでw、こういうミニマムな本って実は必要だと思うことです。これ読んでから佐藤勝彦さんの本とかを読むわけですよ。

表紙の柄がスゴイですがw、これは、宇宙背景放射の観測データのイメージでしょう。

私が翻訳することで、私は名を上げるより、「なんで専門外の分野に色気出してんの?」と評判を落とす危険性もあるんですが、いやもう……いろいろ緊急事態で、自分の立ち位置とか計算してる場合じゃなかったのです。もう一歩意訳に踏み込めればもっとスムースな訳文になっただろうな~とか、もっと適任な人もいるだろうな~とか、今なおぐるぐるしてますが、自分の小説の執筆を完全休止して全力を尽くしました。翻訳にご協力くださった皆様、ありがとうございます。文中、グレゴリー・ベンフォードの未訳作品をさも知ってるかのように訳注してますが、あれは山岸真さんのご協力によるものですw

しかし私の最大の強みは、「文系の人間には何が分からないか」が分かっているところだw 何しろ自分が転び理系だからなw なので、文系フレンドリーを心がけました。原書では冒頭からいきなりハードル高い言葉が並んでるところがあるのですが、そういうのをちょっと丸めたり。あと、日本人研究者の研究をフォローした訳注も足しました。あんまり増やすと「とにかく短い」という売りが台無しになっちゃうので最小限にとどめましたが、これでノーベル物理学賞関係のニュースなどにもちょっとは関連付けしやすくなったのではないかと思います。

日本人のノーベル物理学賞受賞者が増えている一方で、今後の基礎研究の先細りが懸念されているようですが、そうであるからこそ、文系の人や特に若い人に、こういう「とっかかりの本」を読んでちょっとでも宇宙に興味を持ってもらえたら、と、転び理系の作家は思うのでありました。

理系だった頃(って高校生の頃ですけどね)、「将来はカール・セーガンのような仕事がしたい!」と思ってましたが、まさか土星の公転周期一回分くらいの時間が経ってからそれに近接した仕事が回って来るとは思いませんでした。いやあ、人生何が起こるか分かりませんなあ。

2016年1月24日 (日)

ツイッター始めました

っていうか始めざるを得なかったというかw

先日、ゲンロンカフェのイベントの後で、ある方に「あなたはツイッターとかフェイスブックとかやってネットの情報収集を強化したほうがいい」という趣旨のお話をされまして(まあいままでにもあちこちからこの手のことは言われてきたんですがw)、そのお話にはかなり動かされるものがあったので、とりあえずツイッターに登録しました。よろしければフォローしてやってください。

https://twitter.com/fumio_takano

まだ分かんないことがいっぱいあるし、元来引きこもり系なので流れにうまく乗れるかどうか自信ないんで、いろいろ教えてください~。よろしくお願いいたします。

2016年1月15日 (金)

バルス祭りの夜に

この間、新宿の紀伊国屋本店で、学生と思しきお兄ちゃんたちが話しているのを通りがかりに聞いてしまった。

「Siriに『バルス!』って言うと面白」らしい。

Siriがいる人、どうなるか教えて~! やっぱりゾルタクスゼイアンねたが返ってきたりするのかしら? ペッパー君は?! OK Googleは?!

2016年1月 4日 (月)

SW7

あけましておめでとうございまする。今年もよろしくお願いいたします。

うちも、いつの間にか恒例になってしまった「初詣+宇宙映画」の新年儀式で、やっと「スターウォーズ7 フォースの覚醒」見てきました。

おお……こ、これは……! どうりでみんな口を割らないはずだw より厳密に言うと、マスター観客は口をつぐみ、パダワン観客は「? ? ? ? ? 」になってしまうのよね~。小ネタ、元ネタ、お約束まみれではないか! ストーリーや結末をばらすより小ネタをばらすほうが重罪な罠w ストーリーを伏せてちょっと小ネタに言及するのってすごく簡単だが、逆は難しい。

あんな風景の惑星ではこんなことが、こんな背景ではこんなことが、この手のメンツが揃ったらこれはマストでしょう、みたいな。あのセリフ、この衣装、その構図! ああアレはアレだよね〜、これはこれになつながるのよね〜、等々、旧作を「見たことがある」くらいの人ではなく、旧作が「身についている」人じゃないと「沁みない」のが厳しいところか。なんかもう楽しみ方がすっかり歌舞伎化しましたね。曽我物は兄弟対決、忠義を試すのは首実検、やっぱりこういう場面ではあの型の見栄を切らないとね~、この演目でもあのパターン見たかったんだよ~、よっ、音羽屋ぁ!みたいな。

クライマックスは、あの温厚なキャラがついにブチギレる衝撃の、そしてオールド・ファンが心のどこかで願っていたかもしれないあの展開! しかしあの人はその瞬間にさえ、この人に愛を向けていただろうし、そのことがきっと今後この人の運命に大きな影響を与えるはずだし、この人とその人の関係ってやっぱりあのパターンかなあ……と、ああ、やっぱり奥歯に丸太ン棒がはさまったような言い方しかできない。

それにしても、やはりタイ・ファイターは小回りが利くのが身上ですね(「これ操縦してみたかったんだ~!」の気持ち分かるw)。そしてXウィングは安定感がポイント。ミレニアム・ファルコンはいつもながら雑に扱っても動くし、スター・デストロイヤーは相変わらず灯台下暗しw あの十八番の兵器は動力が核融合から太陽エネルギーになってた。エコwww

見てない人と語り合うのがこんなに難しい映画もなかろう。というわけで、「すごくいい映画だから見てね!」っていうのとはちょっと違う意味で、みんな見てくださいw みんな見てくれないと雑談もできねえw

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