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2015年1月30日 (金)

美術館映画三本:其の三 『ヴァチカン美術館 天国への入り口』しかも4Kで3D

200それから、イエスは再び群衆を呼び寄せて言われた、「あなたがたはみんな、わたしの言うことを聞いて悟るがよい。見るなら2D版にしておきなさい、3D版はヤメトケ」。

……って、キリスト教徒の中にも異端の過激派みたない人たちはいるからやめとこうcoldsweats01 美術館映画三本勝負の三本目、ヴァチカン美術館編でございます。行ったたことないヴァチカン美術館……。というか実はイタリア自体行ったこと無い。ほっといて下さいgawk

試写状のヴィジュアルが『アダムの創造』で、「ちょwww フレスコ画を3Dで撮ってどうすんの?wwwww」と試写状に向かってツッコんだが、まあタイトルが「ヴァチカン美術館」なんだし……彫刻や建築も紹介するんだろうから……シロートがその場のノリで突っ込んだりすべきではなかろう、とちょっと真面目に反省してみた。

なんだけど……

結論から言うと、3D意味無いわ。4Kで充分。むしろ、画面がちらちらと青かぶりに感じたり赤かぶりに感じたりで色がヘンなので、3Dは積極的に避けたほうがいいと私は思う。

冒頭からヴァチカン美術館の館長がお出ましになって、美術館の偉大な歴史と、偉大な作品の数々をまじめに語る。実に正しい美術館ドキュメンタリー。……というか、正しすぎてちょっと引く。20世紀のNHK教養番組か。偉大な芸術家たちの偉大な作品、偉人たちのありがたいお言葉、芸術家の内面を表現したいかにも3Dなイメージ映像……。ごめん、私はラファエロもダリもジオットも好きだが、それでも睡魔が襲ってくるよ。というか正直、何度も意識を失う。意識朦朧。これはもうだめだ。もう寝ちゃえ……と思った後半……

眠気が消し飛ぶ。ミケランジェロの推進力がすごいのだ。もう第三宇宙速度に届く勢い。

子供の頃からあちこちのメディアや教科書で散々見たシスティーナのフレスコ画だが、なんかもう、とにかくスゴイ。美しいとか圧倒的とか、そんな程度の領域でさえない。作品だけでもすごいのだが、最初はほとんどヤルキゼロだったフレスコ画の仕事にのめり込んでおのれの全てをそれに捧げ尽くしてしまった人生も、何もかもがスゴイ。ここで絵だけでなく建築も一緒に映して3Dが生きてくる……かと思いきやそんなこともなく、やっぱり4Kで充分ですgawk むしろあの3Dメガネで生じる色の揺らぎを何とかして欲しい。

というわけで……うーん、正しすぎる教養番組のダルさに耐えられるかどうかという問題はあるのだが、まあリアルヴァチカンに行くよりはお手頃なので、2D版なら見ておいて損はないかと。

2月28日から銀座シネスイッチにて2D版、3D版共にロードショー開始。以降、順次全国巡回だそうです。

『ヴァチカン美術館 天国への入り口』公式サイト

美術館映画三本:其の一 『みんなのアムステルダム国立美術館へ』

美術館映画三本:其の二  『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』

2015年1月18日 (日)

美術館映画三本:其の二  『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』

Poster2ああっ、そうだった、『ナショナル・ギャラリー』の試写の話をしていないではないか。すんません。見たのは去年末でしたが、公開は昨日から始まってます。

ロンドンのナショナル・ギャラリーは一度しか行ったことがない。しかも、待ち合わせの時間を気にしつつ、閉館間際に突入して目的の絵だけガン見して帰って来てしまったのだった。有名な美術館の中ではかなり小さいところだが、それでも大半は「知らないところ」。なので、おお、ナショナル・ギャラリー見られる~と思って気楽に試写に行ったのだが、行ってビックリ。

三時間あったのだ……。181分。118分じゃないよ、181分。

展開が気になるストーリーもなければ、手に汗握るアクションもない三時間なので、ご覧になる方はそれなりに覚悟していらして下さいcoldsweats01

監督は、デビュー時からわりと無謀なドキュメンタリーを撮る人だったフレデリック・ワイズマン。彼が30年間、いつかは撮りたいと思っていたのがナショナル・ギャラリーなのだそう。カメラは観客でいっぱいの館内から、倉庫、修復部門、ファサードを勝手に占拠して自然保護活動がどうのこうのを訴える人たち(こういうのも主張はご立派だけど結局プチテロだよね)、館内でのコンサート、デッサン教室、会議等々を淡々とめぐってゆく。美術館映画で「額縁部門」見たのは初めてだ。スゴイのは、館内で学芸員やアーティストがしているギャラリー・トークのレベルの高さと中身の濃さ。

ナレーションの類はない。映画を見る者は、自分が見えない存在となってナショナル・ギャラリーを隅から隅へとさまよい歩いているように思えるのでは。三時間見続けると、自分がナショナル・ギャラリーを形成する生命体の一部になったような気分になる。

ことさらに「事実を伝える!」とか「このような信念に基づいて撮っている!」とか主張せず、映画を撮ったり撮られたりという行為自体ないことのように表現するとでもいいましょうか。そうであるが故に、何かこう、他の追随を許さない美術館ドキュメンタリーになっているような気がする。

やっぱり『みんなのアムステルダム国立美術館へ』は奇作だよね(笑)。いや~、「美術館のドキュメンタリー映画」にこれほどヴァリエーションがあるとは。あなどりがたし(笑)。

『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』は1月17日からBunkamuraル・シネマから全国巡業。三時間かあ……DVD出たらそれ買おうかな、と思う人も多かろうと思いますが、多分一度DVD止めたら、あの「自分がナショナル・ギャラリーの見えない生命の一部になってしまう」感は味わえないので、劇場で強制的に三時間見ちゃったほうがいいです。

『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』公式サイト

美術館映画三本:其の一 『みんなのアムステルダム国立美術館へ』

美術館映画三本:其の三 『ヴァチカン美術館 天国への入り口』しかも4Kで3D

2015年1月14日 (水)

ロシア航空宇宙軍!

ロシア、2015年に航空宇宙軍創設

  ロシアは2015年、空軍と航空宇宙防衛軍を合体させ、航空宇宙軍を発足させる。火曜、ワレーリイ・ゲラシモフ参謀本部長官が発表した。
  発足は2016年と言われていたが、前倒しされた。また、宇宙機器や最新式レーダーを使ったミサイル攻撃早期発見警戒システム構築に向けた作業も続けられるという。

一瞬中二病かと思ったw まじめな話でしたか……

よく考えると、歴史的に「空軍」って立場が微妙だよね。飛行機がメジャーな平気でなかった時代には陸軍や海軍の一部門で、技術が進んで航空と宇宙が接近してくると、やはり航空宇宙軍にならざるを得ないかも。

ちょっと萌えのある名称だw

2015年1月12日 (月)

シャルリー・エブドは言論によるテロ

仏銃撃非難、欧州・中東首脳や国民ら行進…パリ

 【パリ=柳沢亨之】フランスで17人が犠牲となった一連の銃撃事件を非難する大行進が、11日午後3時(日本時間同11時)頃から、パリで始まった。

 オランド仏大統領や欧州・中東の首脳級約40人、犠牲者遺族を含む多くの国民が参加し、仏メディアによると、100万人を超える見通しだ。

 行進は、パリ中心部の共和国広場からナシオン広場までの大通り約3キロ・メートルで実施。仏政治週刊紙「シャルリー・エブド」のパリ本社銃撃事件などの犠牲者遺族を先頭に、3色の仏国旗を掲げた国民らが、「シャルリー、シャルリー」と叫びながら、表現の自由への支持を訴えた。

2015年01月12日 01時38分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

これ、ものすごく間違ってると思う。遺族には申し訳ないが、でもやっぱり間違ってる。

テロは論外にしても、シャルリー・エブドが長年にわたってやってきたことは「言論によるテロ」であり、モラル・ハラスメントではないかと思うのだが。過激派を批判するのならともかく、ムスリムそのもの、ムハンマドその人までをも嘲笑の対象にするなど、論外だと思う。それはテロとは無関係のイスラム圏の市民に対する精神的無差別テロではないのか。

フランスのお笑いってもともと、「他者を自分より低いところに置いて嗤う」という傾向がある。私はこの状況について説明する時、パトリス・ルコントの『リディキュール』を見るように勧めている。アレですよ、アレ。

イスラム教を嘲笑するのなら、是非、キリスト教のみならず仏教もヒンズー教も、これまで差別を受けてきた少数民族の祖霊信仰も、全て嘲笑していただきたい。被差別民扱いされてきた人々を嘲笑するのはやりにくいって? 何故? 自分たちが差別主義者扱いされるから? いや表現の自由を金科玉条にするのなら、そんなことは恐れてはいけないと思うのだが。

『文学の思い上がり』を著したロジェ・カイヨワも、「モラルハラスメント」の概念を提唱したマリー=フランス・イルゴイエンヌもフランス人ではなかったか。彼らに倣って内省すべきではないのか。

なんか日本も含めての「西側」が9.11の時よりも変な方向に向かってる気がして、私は不安だ。「言論の自由」が過激派にとってのコーランと同じものになっていないかどうか、冷静に考え直す必要を感じる。

2015年1月 4日 (日)

ガガーリン 世界を変えた108分

Gagarin去年の正月は、神田明神に行って『ゼロ・グラビティ』を見た。今年の正月は、神田明神に行って『ガガーリン』を見たw 近場の宇宙に行って、ちょっとムリヤリっぽく帰ってくる映画。何だこのループ感はw

『ガガーリン 世界を変えた108分』、まあオーソドックスな再現ドラマ&CG。愛と国家的任務と苦労話が報われる、典型的なソ連ドリームですね。

しかーし、ガガーリンが妻に贈った花の色まで家族に徹底取材をしたというわりに、取りこぼし感は否定できない。まず何と言っても、コロリョフは金歯じゃないとダメでしょう(コリョフは戦前に虚偽の告発でシベリアに流刑され、流刑地でほとんどの歯を失い、復職後にたくさん金歯を入れている)。これは「細部」じゃなくて史実の重大な見落とし。

ヴォストークがアンテナを伸ばすシーンがあまりにもCGすぎる。もうちょっとモノが動く時の引っ掛かりとか反動を反映させようよ。打ち上げシーンのCGなんかはずいぶんと細部に気を使っていただから、あなたはやればできる子よ。 そして、帰還した宇宙犬が、現代スタンダードの血統書つきっぽいジャック・ラッセルなのはいただけない。当時は確立してない(そしてほぼ英国圏限定ではなかったか)の犬種だし、ロシアの宇宙飛行犬はみんなそのへんからスカウトしてきた(狩ったともいうw)野良のワンコばかりだよん。まあ雑種のタレント犬が確保できなかったのかもしれないけど……さほど「演技」を必要とする役じゃないんだから、人間に慣れたペットを借りてきてちょっと撮影すればよかったのでは……

もっとも、コロリョフが金歯だったらこんな細部は許したと思うんだよね……

監督は基本的にはカメラマン出身のひとなので「映像には関心があっても、人の人生には興味ないかも」と井上は言うが、そうかもね。ガガーリンの場合、帰ってきてからのほうが大変だったんだけど、そんなことお構いなしで、成功だけ描いたらおしまいなのであった。 もっとも、どうも制作会社が事実上国策映画会社っぽいので、英雄として描写するしかなかったのかもしれないけど。ソ連時代を描いていながら、現代ロシア人のナショナリズムに訴えかける、けっこうみごとな国策映画と言えましょう。

おろしや国の末広がりのロケットも、四方に開く「チューリップ型」のランチャーも、すっかり見慣れてしまったw 今ISSに行く唯一の手段であるソユーズが当時のヴォストーク1とほぼ同じシステムだというのに愕然とせざるを得ない。 「地球は人類のゆりかごである。だが、そのゆりかごに人類が留まっていることはないだろう」とツィオルコフスキーは言ったが、もう40年もISS(地上約400キロ)より遠くに行ってないっすよ、ツィオルコフスキー先生(泣)。

観客は当時をリアルに知っているであろう年配者から、フルシチョフをニキータ・セルゲイエヴィチと呼ぶマニアックな青年たちまでで、世代的は幅広いが、雰囲気はヤマトの客層とほぼ同じw

ああ……来年は宇宙に行って帰ってくる以外の映画を見よう……。まさかスター・ウォーズのエピソード7は宇宙に行って帰ってくる映画じゃないだろうw

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