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2014年5月 9日 (金)

名人がストラディヴァリを弾けばいいってもんじゃない話

う~ん。いろいろ考えこんでしまった……

8日、シャルル・デュトワ&ボストン交響楽団@東京芸術劇場聴いてきました。実はデュトワはキャンセルになっちゃったマゼールの助っ人。私のチケットも行けなくなっちゃった人の分。というわけで、演るほうも聴く方も代打なのだった。

ブログラムは禿山とチャイコンとチャイ5。ソロはジャニーヌ・ヤンセン。アンコールはヤンセンがパルティータ2のサラバンド、オケがハンガリー1。この情報が必要な人々には分かるので無問題ということでものぐさな書き方ですんません。

禿山の後で弦がハイドンかモーツァルトかっていうくらいごっそりはけて、何事?!と思ったら……

ソリストの音が小さいのだった。楽器がストラディヴァリのBarrereだそうだけど、ほんと音量が出ない。音質は昔グリュミオーが使ってた楽器みたいな感じでとても美しく、どんなに高いハーモニクスを弾いてもキーキーいわない甘やかな透明感で大変結構なのですが、いかんせんモダンオケ&大ホールではどうにも……。デュトワとBSOはさすがの名人芸で、音量を落としていることをまったく感じさせないコントロール。しかし……終楽章もチャイコンらしいお祭り感が出ない。あうあうあ~! 何ともいえない消化不良感。

後半のチャイ5は自然な音量! 自然な演奏! しかしこの時気づく。ってことは、あの大編成の禿山も実はチャイコンに合わせて音量落としてたのか?! そんなことができるのか?! まあデュトワは何があっても爆音演奏はしない人だろうけど、それでもあの編成このホールその曲だったということを考えれば、当然もっと音量は出ててもよさそうなものだが……

で、チャイ5はとても良かったです。まさに「演奏」ではなく「音楽」を聴くための音楽。なので、どこが良かったのどこがイマイチだったのという「評論」はありません。力強い広大な大地のコージーな隅っこ感な音楽という、チャイ5らしいチャイ5。

というわけで、一流の演奏家がストラディヴァリを弾けばいいってもんじゃないんだなあとしみじみと実感した次第です。ストラディヴァリは実はモダンオケ向きではないのは誰でも知ってることだろうけど、それにしてもあかん。あれはあかんやつや。奏者も、もっと状況に合わせて楽器を持ち換えるべきではないだろうか。そもそもストラディヴァリ自体がどれも限界と言われてるんだし。演るほうも聴くほうも、さすがにもうそろそろストラディヴァリ神話から目覚めようよ~。

それにしても、やっぱりデュトワに死角なしですね。彼なら後ろに立たれても平気であろう。

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