第59回江戸川乱歩賞授賞式
今年の受賞者は『襲名犯』の竹吉優輔さん。ピッカピカの新人さんです。去年はロシア関係のえらいひととかSFの中の人とかがいっぱい来てて何とも言えずスレた感じで、挨拶もSF大会とかで慣らされちゃった人感満載でしたが、今年は挨拶も初々しいし、受賞者枠の招待者もご家族や親戚がメインらしく、お洒落した小さな子たちがたくさんいて初々しかったです。そして……ううう、そして今年は装花までもが可憐な色合い(笑)。
今年で選考委員を退かれる東野圭吾さんが選考委員の代表として挨拶されましたが、「たとえば乱歩賞の壁を100とするなら、何度も応募してきて受賞しない人は毎回毎回80のハシゴを持ってくる。が、今回の受賞者はハシゴを登る力はまだ60くらいかもしれないけど、ちゃんと100のハシゴを持ってきた」とのこと。なるほど……。これはすでに商業出版している全ての作家も心に留めておくべき言葉かもしれないと思ったことです。
そして、その後の別な機会に選考委員の先生方からうかがった話では、文字数に限界がある選評では簡素化して書いちゃうので、まるで「応募者で一番若かったから選んだ」かのように受け取れるかもしれないけど、実はそうではなくて、応募者の年齢やブロフィールを選考委員が見るのは選出が終ってからで、蓋を開けてみたらやっぱりこの人が一番若かったんだ、やっぱりそうか、という感じだそうです。プロや常連さんについてはだいたい分かっていらっしゃるとは思うけど、そりゃ具体的に誰が何歳なんてことは覚えてないですよねえ。ちなみに今年は、竹吉さん以外の人の平均年齢が「限りなく還暦」だそうです。公募賞は「受賞者が受賞後にどれだけ活躍してくれるか」が賞としての生命線になるので、やっぱり若い人が受賞してくれてよかったのではないかと私も思いますです。
で、今年配られた冊子には、私について、「受賞後第一作をまだ書いてない!」てなことを書かれちゃいましたが、ええ、確かに、二月出した本は旧作の短編集ですし、長編は細かい仕事に中断されつつ牛歩の歩みです
デビュー直後には年一冊のペースだったのは、あの頃は作家としての他の仕事なんてなああぁ~~~んにもありませんでしたからね(笑)。でも、ですよ、五月にユーラシアブックレットの『ミステリとしてのカラマーゾフの兄弟』を出してますので、小説じゃなくて論文もしくは評論ですが、作家としてはちゃんと活動してますっ!! と声を大にして……言えるかというと……やっぱり長編ですよね、ええ。まず短編を上げてから……![]()
ともあれ、竹吉さん、受賞おめでとうございます。
付記:探すのが大変、と言われたのでリンク追加。
« 昭和リバース・システム | トップページ | 吉祥寺バウスシアター トークイベント 「クレショフとエイゼンシュテイン」 »
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
« 昭和リバース・システム | トップページ | 吉祥寺バウスシアター トークイベント 「クレショフとエイゼンシュテイン」 »



ふみお先生こんにちは
もう一年経つのですね。
早いなぁ
数日前から「カラマーゾフの妹」読み返しております。
新たな発見もいくつかあって面白いです。
私の読解力低いのか?(笑)
読み物も音楽も繰り返し楽しめるのって良いです。
ちょっとした宝物。
朝夕はめっきり涼しくなって参りました。
風邪など召されませぬようお身体ご自愛下さいませ。
投稿: ゲン | 2013年9月 9日 (月) 14時20分
ゲンさんども~。ありがとうございます。やはり書く側としても「読み返しに耐える本」を常に意識して書いているので、読み返していただけるのはとてもうれしいです。
伊達に時間かけて書いてないっすよ~。いやその、執筆が遅い言い訳じゃなくて(笑)。いや本当ですってば
投稿: ふみお | 2013年9月12日 (木) 23時05分