パリでSWグッズ展やってるなう
ちょいと所用でフランスに行っておりました。映画評論家のマルセル・マルタンさんが数年前から闘病生活を送っておられるので、日本から誰か来たら多少はマルタンさんご夫妻の気も紛れるかと思って。それによく考えたら、最近アウェイだアウェイだと言いつつロシアにしか行ってない……それはいくらなんでもマズイだろう(いろんな意味で)と思わんでもなかったので。まあ今さらどのツラ下げてフランスが専門だなどと言うつもりかっていう話もありますが。
人に会いに行く機会が多かったんで、あまり美術館とか行かなかったのですが、数年前に改修が終わってフルオープンしたアール・デコラティフ(ルーヴル宮の端っこにある服飾とかインテリアの美術館ね)は、今ちょうどいい特別展をやっているとも聞いたのでがんばって行ってきました。何しろこの二十数年の間、どこかしら工事しているところしか知らなくて、フルオープンの状態を見たことがないのだ。行ってみたら……うっ、広い こんなに場所あったっけという広さ。ルーヴル並みの覚悟をして歩かないとキビシイかも。その覚悟をしてなかったのでめちゃめちゃ厳しかったです。そして白状しますけど全部見てないです
今やってる特別展は二つ。一つは18世紀から20世紀初頭にかけての衣裳展。こういう服飾の歴史なんかは、資料はいくらでも手に入るけど、実物を見る機会というのはさほどないのでありがたかったです。スカートをふくらませるクリノリンなんかも、流行が巡ってくるたびに手軽な工業製品化してゆくのが分かる(もし次に流行が巡ってくるようなことがあったら、多分超軽量カーボンファイバー製かなあ)。男性のファッションも、フランス革命前のあの華麗過ぎる衣装はやっぱりヘンだよ……。19世紀に「ダンディ」化したのは絶対正解だったと思う。実物を見るとつくづくそう思う。これは4月14日までやってるので、服飾関係の方や歴史もの書いてる人は是非。図版激重注意。
もう一つの特別展は、ヴァン・クリフ&アーペル展。創立当時の舞踏会用小物入れから最新作の「神秘の不死鳥」やシャルレーヌ妃のティアラまで、総額どのくらいになるのか想像もつかないほど思い切って展示。これはもう圧巻の一言でした。上の写真はその会場です(展示品自体は撮影禁止なので遠景のみ)。40年代から急激に精緻化してゆくのがよく分かる。VCAの真骨頂ともいえる変形合体ハイジュエリーは動画つきで展示。おばちゃんたちがあれこれ見ながら「ま~これ高そうね~」「幾らくらいするのかしらね~」とか言ってるのはどこの国でも同じやね(笑)。まあ私も思いましたけど(笑)。おばちゃんだから(笑)。こちらはもうすぐ終わっちゃう。2月10日まで。でも庶民にはもう二度と見られないお品物も多いので(っていうか大半がそうなので)、それまでにパリに行くという方は万難を排して見に行かれることをお薦めします。こちらも図版激重注意。
で、もう特別展見てお腹いっぱいになりつつも、常設展をヨロヨロと歩いていると……
突然、スターウォーズ・グッズ展に遭遇したのだった。いやあ、まさかおフランスの美術館でこんなに見慣れた世界(笑)に遭遇するとは思わなかったので、調整しきれなかった時差ボケも覚めるというものですよ(笑)。20世紀中のレトロ三部作のフィギュアやプラモ類がメイン。パッケージから出してないフィギュアとか。見てる人はさほど多くはなかったとはいえ、見るからにはみんなガン見(笑)。ここも撮影禁止なので私が撮った写真はないですが、アール・デコラティフのサイトから拝借した写真はこんな感じ。解説文はもちろんフランス語なんですけど、これを見に来る人の大半は解説いらなさそうなので無問題かと(笑)。図版は買ったのでSF大会に持って行こうかな。場所は上掲のVCA特別展の左側の二階。会期は3月17日まで。ミュージアム・ショップでは現行品のフィギュアやライトセイバーも売ってます。う~ん、私はやっぱり、ロココの女王やVCAのアイコンモデルになるよりより、ジェダイ騎士になりたい(笑)。
結局結論はそこなのかという感じですが、まあやっぱり、そんなところです(笑)。Que la force soit avec toi!
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