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2012年11月28日 (水)

市原隼人で「カラマーゾフの兄弟」を連ドラ化…フジ

ええええ~っ! 聞いてな~い(驚)!

市原隼人で「カラマーゾフの兄弟」を連ドラ化…フジ

フジテレビは、市原隼人の主演で、来年1月期の土曜午後11時台に、19世紀ロシア文学を代表する文豪ドストエフスキーの傑作「カラマーゾフの兄弟」を原作とした連続ドラマを放送する。

フジテレビの編成企画担当者、佐藤未郷・編成部員は「作品はまさに若者たちの革命前夜の話で、父殺しという事件を軸に暴かれる若者たちの胸の奥の葛藤や情熱は、現代日本にも置き換えられるほどリアルで、普遍的なテーマです。犯人は誰かという謎を追いながら、罪とは何か、生きるとは何かを問いかけ、サスペンスとしても、人間ドラマとしてもこれほど緊張感のある作品はない。それぞれの人物に潜む殺意や殺人動機そのものが、彼らの人となりや心情となっています。主人公は3人の兄弟。欲の塊、悪の権化とも言える父親のもと、サバイバルしてきた彼ら三者三様の生きざまと、兄弟同士の思い、事件を通じて見せる成長を最後まで見届けていただけたら」と話している。

ええええええええ~っっ! き、聞いてなーーーーーーーい!

今朝、友人がくれたメールで初めて知った。

放送まであと二か月無いってことは、もう相当制作は進んでるはず。少なくとも、9月の乱歩賞贈呈式の時にはすでに企画はスタートしてたでしょう。贈呈式の控室でこの佐藤未郷さんともお話ししましたが……常務取締役を含めてドラマ部門の方を中心に何人にもお目にかかりましたが……誰も何も言ってくれなかった……。確かにあの時「映像するならこういうところをこうで……」という漠然とした打診はありましたが、あれはもしかしたらこの『兄弟』のほうの企画を念頭に置いての発言であったか、と、今となっては思う。でも……完全に蚊帳の外でした。講談社も知らなくて、ネットニュース見てビックリ、というありさま。いや、もしかしたらフジテレビ的には「大きな企画の前なのに、乱歩賞、よいけなことしやがって」くらいには思われてたのかも……

しかし

兄弟を演じるのは市原と、斎藤工、林遣都の3人。市原が演じるのは次男の勲。クールでニヒルな若手弁護士という役どころ。長男・満を演じるのは斎藤。感性豊かなプレイボーイ役。林が演じる三男・涼は善良で正義心が強く、父の悪行に悩み苦しむ繊細な医学生だ。

この次男(イワン)が市原隼人ってのは、ワタシ的にはけっこうイメージぴったりだ。三男はワタシ的には佐藤健だったのですが(私の『カラマーゾフの妹』を読んでくださった方なら「ああなるほどw」って感じだと思いますが)。でもやっぱりイワンが主役扱いなのね。それも分かる。

しかし……これやっちゃったら、私の『妹』の映像化権が切れるまでにフジテレビが映像化してくれなくなるかも……。両方を整合させないのにどっちも同じ局がドラマ化ってないだろうし。いや、最初から無理だろうとは思ってたので、今さらがっかりはしませんが。

しかし……それにしてもめっっっっちゃ蚊帳の外だった……けっこうショックだ。

追記:フジテレビの公式サイトがこちら

カラマーゾフの兄弟

「そして、ラストに衝撃の真相が待ち受けるハラハラドキドキの心理ミステリーである。」って……誰がミステリだなんて言い出したんだ?!<自分だろうw

付記:その後佐藤さんかメールをいただいて判明したこと。もう何年も何年も前から、準備してたそうです。どうやら私が『カラ妹』のプロトタイプを書きはじめるより早かった様子。で、今年の乱歩賞が決まるくらいの頃にはもう放送が決まっていたそうな。どちらかというとデンパを受信していたのは私のほうかも(笑)? フジテレビ見過ぎか(笑)? ……それとも私たち、みんな何かに操られてるのか(笑)?

2012年11月24日 (土)

ストルガツキー原作の映画『神様はつらい』

そうだった、ストルガツキー兄弟が原作の映画はもう一つあったんだった。

『神様はつらい』も、ただ今、アレクセイ・ゲルマン監督のもとで鋭意制作中です……って、コレ、井上や私が2001年にレンフィルムを訪ねた時にすでにクランク・インしてて、その後もずーっと「撮影中」と聞いてて、「そんなに悠長にやってたら俳優が老けちゃうのでは」と心配してたのですが、4年ほど前から「撮影は終了して現在ポストプロダクション中」と聞いてて……今でも「完成した」という話を聞かないというシロモノ。当時レンフィルムで準備されていたもう一本の映画がソクーロフの『エルミタージュ幻想』。まだ衣装を作っている最中で、撮影までにはまだ時間がかかる、という状態でした。なのに……『エルミタージュ幻想』はすでに10年前の映画になっている……

……………………

アレクセイ・ゲルマンと言えば、一本撮るのに納得がいくまで徹底的に時間をかけるので有名な監督。しかし……いくら何でも長すぎるだろう ソ連時代なら何とかなったのかもしれないけど、資本主義的な映画の作り方だったら資金が尽きちゃったらどうにもなりませんがな。

さっき井上に「アレどうなったの?」と聞いたら、「ゲルマンは今年中に完成させると言っているけど……」とのこと。今年中って……あと一か月ちょっとしかありませんぜ監督w 露暦ならプラス13日という詭弁もございましょうがw

まあボリス・ストルガツキーの訃報で、映画会社からの完成プレッシャーは一気に高まるでしょう。芸術家の天邪鬼ゴコロが頭をもたげたりしませんように。来年公開できますように。

また何か情報が入ったらお知らせしますです。

 

2012年11月23日 (金)

訃報:ボリス・ストルガツキー

ロシアのSF作家、ストルガツキー氏が死去

インターファクス通信などによると、ロシアのSF作家・ボリス・ストルガツキー氏が19日、死去した。
79歳だった。死因は伝えられていない。ソ連時代に兄のアルカージー(故人)とともに共同で多くの作品を発表。「ストーカー」「収容所惑星」などが日本語に翻訳、出版された。(モスクワ)

(2012年11月20日10時36分  読売新聞)

数か月前にブラッドベリが亡くなったばかりではないですか。何なんだ今年は。やっぱりある意味地球滅亡の年じゃないですか(と言いつつ12月の地球滅亡デイのこととかもうみんな忘れてるけど)。

2008年にペテルブルクのSFイベント「ストラーニク」に呼ばれて行った時は、「もしかしたらストルガツキーが来るかもしれない」といううわさが流れていたのだが、結局いらっしゃいませんでした。もう何年も前から体調不良でイベントには顔を出さなくなっていたとのことで、すっごく期待してたわけでもないけど、もしかしたら……とちょっと期待しちゃってたので、残念でした。ご冥福をお祈りいたします。

やはりロシア、ことにペテルブルクの現役ファンタスチカ作家はストルガツキー兄弟の弟子筋の人が多くて、何というか、あちらでは小松左京か柴野拓美か、はたまた江戸川乱歩か、というような存在。みんなでロシアのSFマインドを継承し続けてほしいです。

てことで、来年のSF大会は『収容所惑星』映画版の紹介をやろうかなあ。12月から第一部と第二部をニコイチにしたヴァージョンを日本で公開するそうだけど、第一部よりニコイチ版より第二部まるごとが一番面白いということなので、それの紹介を、とか考えてます。第二部はうちのセンセイが字幕をつけたヴァージョンがあるのだ。この企画、とうでしょう? ご意見等お待ちしております。

プリズナー・オブ・パワー 囚われの惑星

2012年11月16日 (金)

ついに判明! 30年以上分からなかった曲

iPad mini発売。iPadの時には動かなかったワタシだが、今回はちょっとぐらついている まあそれはともかく、そのiPad miniのCMで、小学生の頃から30年以上の間知りたかった曲が判明。

iPad Mini - TV Ad/Commercial - Piano (Official NEW 2012 HD 1080p)

何年生の時だったかは忘れたが、クラスの女の子が休み時間に教室の足踏みオルガン(懐かしい! めちゃくちゃ昭和っぽい!)で弾きかけてやめた曲。その子とは特に仲が良かったわけでもなかったからだったと思うが、何の曲か聞きそびれてそのままになってしまった。たまーに思い出して、あれ何だったんだろうと思っていた。近年なら鼻歌検索とかで調べれば分かるのかもしれないけど、そうすることもないまま何となく今日に至る。

で、唐突にiPad miniのCMでその曲がかかった、と。

こういうメジャーなところに取り上げられると調べるのは早い。ものの数分でホーギー・カーマイケルのHeart and soulと判明。英語版Wikiによると録音もかなりされているそうなのだが、何故かiPad miniのCMまで一度も出会うことなく過ごしてきたのだった。

オリジナルの録音がこれ。

Larry Clinton Orchestra - Heart And Soul 1938

そうかあ。この曲だったのか。ああすっきりした(笑)。

このほかにもまだ、ちらっと聞いただけだけど記憶に残ってて気になっている曲は何曲かある。そういうのも(CM用の曲とか、マイナーなバロック曲とかじゃないものは)鼻歌検索で分かるんだろうけど、やっぱり、どこかで突然出会いたい気持ちもある。何としてでも音源を手元に持っていて何度も聞き返したい、というほど切羽詰ってない曲だったら、そういう「突然知れてしまった」みたいなののほうが楽しい気がするのよねえ。他人の「何の曲だか分かった」の話を聞くのも好きだ。

しかし、音楽や映像、小説、香りetc.に関する個々人の好みって、どこからやって来るんだろう。この曲も、オリジナルが予想以上に私の好みだった。小学生の頃と基本は変わっていないというか、その頃すでに自分の好みの核みたいなものが備わっていたというか。脳の構造とか、いろいろ理由はあるんだろうなあ。

2012年11月13日 (火)

亀山郁夫・高野史緒・沼野充義鼎談@ロシア大使館 募集開始 

講談社のサイト内に応募ページが開設されました。

亀山郁夫・高野史緒・沼野充義 『カラマーゾフの兄弟』と『カラマーゾフの妹』を語り尽くす 公開鼎談のお知らせ (12月6日 於ロシア大使館)

キビシく議論するというより、ネタバレありで、聴き手にとっても面白い話をという感じでしょうか(先生方から厳しいツッコミがあればそれはそれでお受けいたしすけれども)。この間の水戸の講演ではどの程度までネタバレするかを考えちゃって歯切れが悪くなったところも、今回は全面的に解禁で犯人とかその動機についても言及します。

場所が場所なので、セキュリティりの都合上、完全予約制です。当日空きがあったらなんとかなるんじゃないかというわけにいかないので、お手数で申し訳ないのですが、がっちり予約していらっしゃってください。まあロシア大使館に来る人って、普通はロシアに関わりがある人がほとんどなので、普段からロシアに興味があるというわけではないミステリ・ファンやSFファンの方にもいらしていただいて、この機会にちょっとでもロシアに親しみをもっていただけたら、とも思っております。

というわけで、よろしくお願いいたします。

付記:当日のレポート

2012年11月12日 (月)

茨城県立図書館@水戸 講演

20121104
報告がえらい遅くなりましたが(著者校の後に風邪でへたれていたので)、11月4日、水戸の茨城県立図書館で講演をして来ました。写真は駅前の黄門さま像。もっとも、黄門さまはけっこうあちこちにいらっしゃるのだそうで、「駅の黄門さま前」じゃ待ち合わせにならないらしい(私が通学してた頃には黄門さま像なんて一個もなかったのよ~。いつの間にこんなことに)。

昼前、上野から講談社の堀彩子さんと一緒にスーパーひたちに乗る。土浦なんかには止まらない、本当にスーパーなスーパーひたちなので、1時間5分で水戸に着いてしまうのだ! ちなみに常磐線の各駅だと土浦まで1時間10分。スーパーひたちは本来、上野から仙台まで4時間かそこらで行けてしまうのだが、現在は東日本大震災の被害と原発事故の影響でいわきまでしか行かないのだった。哀しい……。早く復旧して、本当にものすごくスーパーなスーパーひたちに戻ってくれることを祈るばかりです。

水戸……何万年ぶりだろう(笑)。少なくとも21世紀になってからは初めてだ。駅と駅ビルは一瞬タイムスリップ感が味わえるくらい二十数年前と変わっていない部分もあれば、どこの都会ですかというくらいキレイになっている部分もある。そう、東日本大震災の復旧跡は新しいのだ。

現在の茨城県立図書館は、旧県議会議事堂を再利用した建物に入っている。講堂は実は元本会議場で、その時の設備をそのままま使っているので、平土間席はすごくいい椅子が議員定数設置されている。別な視点から見ると、演者の楽屋とか無いので(議会の時は発言者は議席から演壇に上がるから)、段取りがタイヘン。段取り自体もぐだぐだ感があって、正直、講演の前後にどこに行ったらいいのか分かんなくてウロウロしました(笑)。いや私に対してだったら別にいいんですけど、でも、県外からエライ先生とか呼んできてコレやらないようにね(笑)。ものすごく茨城っぽいから(笑)。栃木や群馬にツッコミどころを与えてはいかん(笑)。

まあこういう人前に出る系の企画はそれなりに慣れたとはいえ、最初に話すことを決めておかななくちゃならない講演とか講義とかはやっぱりあまり得意ではないですね。対談とかインタビューとかのほうがまだ話しやすいというか。ピン芸は難しいよ~。今回も一人で話すより質疑のほうがやりやすかったです。私にもぐだぐだ感はあったものの、ほぼ満席で、県外や東京からも来て下さった読者さんもいらっしゃって、たいへんありがたかったです。

最期に、今年アメリカで出版された震災チャリティ・アンソロジー「Tomo: Friendship Through Fiction—An Anthology of Japan Teen Stories」を図書館に寄贈してきました。Tomoに関しては以下のエントリもご参照ください。

【震災関係】Tomo launch  

アメリカの震災チャリティ・アンソロジーTomo発売へ

【震災関係】アメリカのチャリティ・アンソロジー「Tomo(友)」

正直、日本語版計画は全然進んでません……。講談社が関心を持ってくれるのが一番いいんですけどねえ。

帰りは堀さんと別行動で、ちょっと駅前を歩いてから帰る。う~ん。さすがに不況感あふれる閉店っぷりだが、私が通ってた頃すでに「地元の古い店」だったところは案外残っていて、八十年代後半、つまりバブル期に改装してテナントを入れまくったようなところは全滅だった。この日は日曜日で休みの飲食店が多かったけど、平日はもうちょっと賑わっていそうだ。マニアックな感じのライブハウスが何軒かあり、ジャズ系のところはイスラエルからトリオを呼んだり、ロック系のところは若者が行列していたりして、ディープに活動しているようだ。文化的だなあ。いいなあ。こういうところはさすがに水戸だ。土浦じゃあり得ないもん。

今回の講演は(私の怠慢により)告知が遅れて、来られなかった読者さんが何人もいて大変申し訳ありませんでした。やっぱり告知関係は早くやらないといけないですね。というわけで、東京でのイベント予告を。週明けすぐくらいに公表になるのでもう言っちゃっていいでしょう。12月6日、ロシア大使館で、亀山郁夫さん、沼野充義さん、高野史緒で鼎談をする企画があります。場所が場所なので、セキュリティ上の都合で事前予約必須です。詳細や予約方法などは公式の告知が出たら、また改めてご案内いたします。よろすく~。

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