名古屋ニュートリノ祭り
物質を構成する素粒子の一つ、ニュートリノが光よりも速く飛んだことを示す、国際研究チームの実験結果をめぐって、実験に参加する名古屋大学の小松雅宏准教授らが26日、測定データなどを説明するセミナーを、同大で開いた。
報道が連休中だったということもあり、午前中の家事の間つけっぱにしておきがち系の番組でも、今日は盛んにとりあげられてましたね。
「(相対性理論では)物体は光速に達すると時間の流れが止まる(ことになっている)」の件に言及しないまま「光より早いので過去にさかのぼれる」とか言い出してゲストコメンテーターが「?????」になる番組、「ニュートリノでタイムマシンを作れば過去に行ける」とか言い出す番組、ネット上で「(私たちは) どうすればいいんでしょう?」と言い出す書き込み……。いや、大丈夫だからw 物理法則自体は昨日とおんなじだからw
普段からニュートリノのことをえて生きてる人なんて、地球上に数えるほどしかいないだろうしねえ。ていうか、具体的に名前をリストアップできそうだ 知らなくても生きてゆけるニュートリノ。でも知ってたらちょっと楽しいニュートリノ。
いずれにしても、今回の発表は「複数の研究機関による共同研究で、可能な限りの手を尽くして三年間に一万回以上計測したけど、どうしてもデータは『ニュートリノのほうが光より速い』という結果になってしまう。追試や解釈に関して世界中の研究者、研究機関に意見を求めたい」という趣旨であって、テレビショーで言われがちな「タイムマシン可能?!」みたいな話ではないはず。計測方法に新たな提案があって、つくばとかフェルミ研で追試したら「な~んだ、こんなミスか~」ってことになるかもしれないし。
もし追試でも、どういう方法を使っても同じ結果が得られるのだったら、次は「観測が結果に及ぼす影響」、「相対性理論の再検証」、「ニュートリノは本当に物質なのか」等(すいませんシロウトはここまでしか思いつきませんorz)、古典的な問題に立ち返ることになるんじゃないのかなあ。光速を超えると時間を遡ることになるかどうかはそれからなんではなかろうか。違うの?
いずれにしても、「さっき」射出したニュートリノが「今」観測できたんだったら、そのニュートリノが時間を遡ったという観測的事実が存在しないことだけは私にも分かる。730㎞で1億分の6秒なんて誤差の範囲なんじゃ……?と最初思ったけど、林譲治さんとやり取りしているうちに「でも何万光年というオーダーだったらものすごく有意の差になる」ということにやっと気づいて愕然。もうね、ニュートリノの速さより自分の思考の遅さに驚くwww
なんていうことをやっているうちに「アントンと清姫」の縮小英語版が完成。……過去に向けて素粒子を照射して歴史を変えようという短編じゃないですか(笑)。でもこれはSFですんでwww こういう偶然が重なった時ってわりと幸先がいいのだ。これはこれでまたのちほどアナウンスします。
NHKが「コズミック・フロント」の特別編とかでニュートリノに特化した回を作ってくれないかなあ。
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