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2011年4月30日 (土)

【震災関係】法王ダライ・ラマ十四世による東日本大震災四十九日法要@護国寺

28日の夕方突然ネットで知り、緊急のイベントに適応できない私は行くかどうかものすごく悩んだのですが、類稀なる行動力(当社比)によって行ってきましたよ。

2011年4月29日、東京文京区の護国寺にて、法王ダライ・ラマ十四世による東日本大震災犠牲者四十九日法要に行ってまいりました。法王はもともと5月にアメリカ訪問の予定があり、4月29日の午後にトランジットで成田を通過する予定だったそうなのですが、28日はちょうど東日本大震災の四十九日に当たるので、移動を前倒しして28日に来日されたのだそうです。

法要は誰でもウエルカムとのことで、いったいどんだけ人が来るんだ?!と思うとなかなか躊躇するものはありましたが、一念発起してとりあえず突入。一時間ちょっと前に会場入りして(荷物検査、金属探知機あり)、おお、これはもうダメか?と思ったものの奇跡的に席は確保。まあ足元は立ちっぱなし覚悟の装備で行きましたが、ちょっと足の裏を痛めていたので、これはありがたかったです。

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参列者はやはりチベット人、チベット支援関係者、仏教関係者が多かったですが、ネットで知って来たと思しき若い人がかなりいて、子連れのちょっと「スピリチュアル系」ぽい夫婦とかもいて、年齢層はそれこそ「あらゆる世代」という感じ。そう、スピ系カップルとか、あんまり化粧っ気がなくてナチュラルファッションな20代~40代の女性(そういう人はみんな一人で来ている)がいっぱいいました。私は……う~ん、やはりカテゴライズするとしたらスピ系おひとりさま女に見えるんだろうなあ。いや別にいいんですけど(面と向かって言われたらイヤだけど)。雰囲気としては、一般的な四十九日法要ほどしんねんむっつりとはしていないけれど、イベントのノリでもなく、だいたいにおいて「神妙な初詣」くらいの感じ。

目で見て概算、ということが非常にニガテなので、席がどのくらいあったのかはちょっと自信ないけど東京文化会館小ホール(650席)よりは少ない感じか。立ち見はかなりいたし、法要中に参拝だけして帰って行った人を入れたら……万単位まで行ったかもしれない。いや、こういうことニガテなんで、参考程度に流し読んどいてください。

前方の数か所に巨大なモニターが設置され、寺にハイテクなところがちょっとサイバーパンクな感じw 

待つこと一時間少々。長い(でもかなりあっさりとした)お坊さんの行列とともに法王のご入場。この時はお姿は拝見しましたが、シャッターチャンスは逃しましたorz 写真がヘタなのは相変わらずです……

待っている間はじりじりと日が照りつけてきて、けっこう暑い。日焼け止めは塗りまくってきたものの、でもこれは日焼けするだろうなあ、と思っていたら、各種ご挨拶の間にちょっと曇ってきて、法要が始まったらあっという間に気温が下がりました。にわか雨という予報もあってこれは「来る」なあという感じ。

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法要本体は、(私にとってはある程度慣れ親しんだ)キリスト教の聖務とは違って、それぞれの経文を何のアナウンスもなくぶっ続けで読経。チベット仏教の典礼を編集なしの動画やライヴで見たことがなかったので、これにはちょっと驚きました。そうかそういうものなのか……。法王は読経に集中しながらも時々あごや首筋をポリポリと掻いたり、え~っと次って何だっけ~という感じで一般参列者に配られたのと同じ冊子を見たりしてて、なんともフリーダム。法要の後のお話でも笑ったりしてました。なんだけれども、それでいて不謹慎な感じはまったくせず、こういう自然体でフリーダムなところもこの方の魅力なんでしょうねえ。

お経は次の通り。字がなかなか出てこないのがあるので、ちょっと抜けてますが、重要な部分は全て入ってます。

帰依発心
四無量心
『仏母般若波羅蜜心髄経』
道場退魔法
普賢菩薩行願讃
入菩薩行論廻向品
千手千眼観自在菩薩御真言
地神と四大天女に対する供養文
七句祈願文 (蓮華生菩薩御真言 厄障消除祈願略文)
廻向文
仏説摩訶般若波羅蜜多心経
光明真言
如意輪観世音菩薩御真言

般若心経を三回唱えて法要はおしまい。そのあとまたご挨拶関係があって、法王からのメッセージ。

このメッセージは次のエントリでYou Tubeにupした動画にリンクします。内容はビックリするくらい現代的、科学的で、スピリチュアル系の人たちはかえってガッカリしたんじゃないかと思うくらい実際的なものでした。カール・セーガンかと思うじゃないですか 日頃安易にアセンションがどうのとか、ポジティブ・シンキングで何でもいいことが引き寄せられるとか言ってる人たちはちょっと反省して欲しいことです。

このお話の最中についに雨が降り始め、しまいにゃ幾つか雹が混じる始末。もう動画を撮りはじめてしまったので傘をさすのもままならず……。なんで人間ってカメラ持ってるとシロートのくせにへんな使命感に駆られたりするんだろう   ハンカチでカメラを守るのが精いっぱいで、おろしたての一張羅の黒ジャケットは、東京の凶悪な酸性雨の餌食に。暖かい気候に慣れてきた体は超冷え冷え。お話が終わるころに雨もやみ、その後何事もなかったかのように晴れてしまいました。

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お帰りの際も荘厳な大行列にしないでわりと普通に帰っちゃう。参列者はよけい混乱するぢゃないですか シャッターチャンスなようなそうでないような、ビミョーな写真ですみません。心は温まれども、この後、気温も上がらず、身体は冷え冷えのまま震えが来るありさまだったので、下山後友達と合流して日没前にすでに酒を飲んでましたw いや~、だって、寒かったんですよ、マジで。

壮大な感動に包まれたとか、人生が変わったとかの大げさなことはなく、これからまた長い復興の道のりを歩いてゆくためにちょっと(しかし確実に)手を貸していただいたという感じの法要でした。

作家というのは言葉を扱う仕事で、被災した方々に対して心に響くようなメッセージを発するべきと思われるかもしれません。が、私の昔からの読者さんならば、私がそういう感動メッセージ系の作家ではないことはよく御存じだと思います。何かを心に思うことと、それを形にすることは全然別な問題で、苦手なことをどうにか形にしたところで、それが本当に心を反映しているとは限らないと私は思っています。だから、私の出版やこういうブログを通じて、各自自分が欲しいと思うものを受け取ってくれればいいと考えています。今回の法要には、当の被災者の中で出席できたという人はほとんどいないでしょうし、緊急に告知されたので都内にいても知らなかった、出席できなかったという人は多いでしょう。次のエントリで般若心経と法王からのメッセージの動画をupしますので、参加できなかった方、被災地の方々に見ていただければと思っています。

次エントリに動画を貼りました。

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