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2010年9月23日 (木)

とりあえずネコ的な何者か

ども。

正直、へたばってました。今年の夏は「さすがにマジで死ぬかもしれない」と思った日本在住者は一人や二人ではないはずだ……

というわけですっかりブログを書く感覚が失われております。唐突な感じではありますが、ちょっとこんなネタを取り上げてみる。

教えて!Goo 「町の人がドラえもんを受け入れているのは何故?」

mixiニュースで取り上げられてて、なんとくな思い出したこと。

六年前、エストニアの詩人ヤン・カプリンスキが東京大学の招聘で来日した時、私の学部時代の先輩が観光案内をやった。なぜなら、彼女の専門はフィンランド語。エストニア語とフィンランド語はけっこう互換性があるので(ウラル語族のフィン・ウゴル語派)、なんだかんだいって話が通じるのだ!

で、彼女がカプリンスキを浅草に連れて行った時。

屋台で水笛を売っていたそうな。カプリンスキはそれにいたく興味をひかれたようで、結局、ひとつ買っていった。水笛にはいろんなキャラクターが(まず間違いなく権利関係もへったくれもなく)デザインされていて、カプリンスキはドラえもんのを手に取ると、こう言ったらしい。

「ああ、このネコのやつがいい」

耳、ないし。色、青いし。それでもやっぱりネコに見えるんだ……

ドラえもんが「ネコに見える」かどうかはともかく、初めて見た人の目にも、とりあえずネコ的な形状の何者かには映るようだ(<サンプル数少なすぎ)。

カプリンスキの詩にはエストニアの作曲家ヴェリヨ・トルミスが曲をつけているものがあり、私はトルミスの合唱曲を通じてカプリンスキを知った……というか、それ以外
カプリンスキの存在を知るようなルートないですね。カプリンスキにはトルミスのCDの一枚にサインを入れてもらいました。でも、自慢しても誰も羨ましがってくれない……orz この方面の同好の士求む。

しかし、ほかのどんなお土産でもなく、水笛に興味を示すなんて、さすがに詩人だなあ。

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コメント

よかったらここを見てください。

http://homepage2.nifty.com/kmatsum/kirjandus/JKaplinski.html

カプリンスキーのガイドをふたりの女性にお願いしたけれど,そのひとりがあなたの先輩だったんですね。細かいことをいうと東京大学は講演会を設定しただけです。エストニアの財団から旅費を取るために,講演会をするというような計画にしなければならなくなって,東京のエストニア大使館が動きました。

カプリンスキは,そのあともう一度日本に来たようです。

お名前は存じ上げておりますです。いろいろと情報ありがとうございます。「そっち方面」の方とお話しする機会が全然ないのでうれしいです。ワタシのことは沼野さんに聞いていただければナニ系の人かお分かりになるはずです。

私は沼野さんの研究室方面から声がかかって講演を聞きに行ったクチです。フィンランド語の先輩はウラル語方面の業界から情報を得て来たそうです。会場で顔を合わせて、「なんでここに?!」という感じでしたが、私は旧ソ連つながり、先輩は語学つながりで、お互い「なるほど~!」と妙に感心し合いました。

今作ってるアンソロジーに、史上初、ラトヴィア語から重訳なしで翻訳したファンタスチカを収録します。いつかバルト圏オンリーの企画もやりたいですねえ。

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