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2010年2月28日 (日)

津波とベルリオーズ

津波が来るよぅ~、怖いよぅ~、と言いつつ、自宅より海に近い墨田区にベルリオーズを聴きに行く。いや、まあ、津波といってもすみだトリフォニーホールに届くほどのものが来るとは心配性のワタクシでもさすがに思ってはおらず、そういうストレートな意味でびびっていたわけではないのですが、何しろ水害の町・土浦市で生まれ育って、母親に自宅の柱を指差されて「ここまで水が来た」とか言われながら子供時代を過ごした者にとって、やっぱり水害系の恐怖は原始的なレベルで根付いているのですよ。もうオリンピックとか東京マラソンとか、どうでもいいわけですよ(ちなみに私は女子フィギュアの結果に不満は無いです)。

で、何故ベルリオーズなのかというと、夫の友人がソニー・フィルに所属していて、いつもちゃんと案内をいただくからなわけです。ソニー・フィルはその名の通り、ソニーの企業内サークル。まあアマオケなんですが、ここもまたハンパないアマオケで、今回もほほほ満席でした。

プログラムは「舞踏へのお誘い」とハイドンの85番「王妃」、そしてメインの「幻想交響曲」。指揮は金聖響。

「舞踏…」は無難に済ませたものの、正直、ハイドンがかなりヤバく、一時はどうなることかと思いました。いつからこのオケはこんなに下手になっちゃったんだ……まさか……世界的経済危機→資金力低下→練習環境悪化→質的低下→廃部という恐怖のループが頭を駆け巡る……

が、「幻想」はとてもよかったです。そうか……労力の大半をこっちに使っちゃったのね。まあそりゃそうでしょう。ハイドンはほとんど練習してなかったんでしょう。特にパート練習はほぼ皆無と見た。

まあそれはいい。「幻想」は素晴らしかったです。標題音楽である点を過大に重視せず、純粋音楽的にまとめて成功した感じ。ストーリー性やグロテスク感には欠けるものの、今回は演出より音楽を取って正解でしょう。ビックリしたのは、二台のハープ(どちらもさすがにトラ)、を指揮台の両側に配置してあったこと(第二楽章終了後撤去)。ここだけ妙にエンターテイメント。オケは、ウィーン配置どころかウィーンフィル配置。最初はハイドンのためだけにやってるのかと思ったけど、このまま「幻想」もやりました。

根性入ってるなあと思ったのは、チューブラーベルズで済ませることも多い第五楽章の鐘がホンモノの鐘だっとこと。BPOやらCSOやらの録音ならともかく、アマオケでスコア指定通りが実現できるとは……coldsweats01 いったい何処から借りてきたのやら……

と思ったら、なんと、あれは自前だそうです。あの鐘はチューニングできるようなものではないので、はっきり言って「幻想」にしか使えないシロモノ(強いて使いまわしするなら「1812年序曲」に混ぜるという手もあるか)。それを自前で持ってるアマオケって……。ふっ、ソニー……さすがだぜ、ちくしょ~、お金持ちめ(笑)。

と、ただの金持ちサークルだったらそれで終わりだが、その鐘がちゃんと生きるだけのレベルの演奏をしてしまうところがまた小面憎いではないか。

うちに帰ってから確認したら、何故かゲルギエフ&VPO、レヴァイン&BPO、オーマンディ&フィラデルフィアのCDしか発掘できなかった。アバド(80年代のまだ良かった頃)とか、デュトワとか持ってるはずなんだけど……さ、探しときますsweat02 さすがにどこもいい鐘を使っているが、も、もしかしたらVPOとソニー・フィルの鐘は同じメーカーのものかもしれない……coldsweats01 BPOは破格のいいやつを使っていて、かえってちょっと音楽から浮いている。これ、ステージ用じゃなくてどっかの教会の鐘とか録音したのかと思わんでもない(少なくともオケと別録音なのは確実かと)。

「1812年序曲」同様、やっぱり鐘って大事なのよね。単なる効果音じゃない。「1812…」なんて、大砲はバスドラで充分、そんなにこだわる意味はない、勝負を決めるのは鐘だと私は思っている。「幻想」も、いわゆるDies irae部分2分ほどの間しか使わないものだけど、それでもやっぱり、オーケストレーション巧者のベルリオーズがこだわった意味がちゃんとあるのだ。

ソニー・フィル、次は9月にブル4だそうです。そういう難しいプログラムを持ち出してきても全然不思議ではないオケなのであった。いいなあ……

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コメント

アバドの昔の録音の鐘は、確か広島の平和の鐘やとどこかに書いてあったような気がします。すぐ出てくるところに置いてあるのに確かめもしてないのですが。
金聖響の指揮やとさぞかしええ音を出していたことでしょう。「幻想」を生で聞いたのは15年ほど前になるかチョン・ミュンフン指揮フィルハーモニアの演奏会が大阪のフェスティバルホールであって、それを聞いて以来ですから、金で聴けるなんてうらやましい!
チョンの「幻想」はオケのお行儀が良すぎてイマイチでした。アンコールでやったショスタコーヴィチの交響曲6番3楽章がやたらど派手で楽しく、そちらがメインのプログラムを聞きたかったと思うたことを昨日のように覚えております。

おお、いろいろ分かってくれる人がいて嬉しいです。同志よ!

そう、アバドのは広島の平和の鐘なんですよね。いろいろ含蓄があると思われます。あの頃のアバドは良かった……(遠い目)

金聖響はソニー・フィルと相性もいいんではないかと思われます。この組み合わせでラヴェルとかも聴いてみたいです。と、関係者が読んでいるであろうことを見越して書いてみる(笑)。

ベルリオーズの時代って、チューブラーベルズなんてなかったですよね。そんな時代にオケに鐘入れろって、どんだけ狂ってんねんという要求ですが(笑)。さすが狂ったベルリオーズの最も狂った時代に書かれた曲です。

実は今日、最近じわじわと増えてきているロシア発のリイシューもので、ムラヴィンスキーとアルヴィド・ヤンソンスの「幻想」二枚組というマニアックなのを見つけて即買いしてきたところです。さすがに60年代のソ連なので鐘は安っぽいチューブラー・ベルズでしたが……。このCDについてはまたのちほどエントリを設けて書きますです。見つけたら即買い必至ですよ。

ムラヴィンスキーも父ヤンソンスも実は持ってたりする(^^;
私の持ってるムラヴィンスキーは音があんまりよくないので、ぼけぼけしててムラヴィン先生らしくありません。
父ヤンソンスは……よけいな先入観はない方がいいでしょう。
レニングラード・フィルならBBCレーベルで出ているロジェストヴィンスキー指揮のイギリスライヴ録音がどひゃーな演奏で凄いです。ムラヴィン先生なら楽団員を即シベリア送りしてそうな演奏ミスがぼろぼろ出てますが、ロジェストヴィンスキー先生は委細かまわず力押しに押しまくります。たぶんアマゾンでまだ買えるのでは。

うわ~coldsweats01 どっちもすでに持ってるって、どんだけオタクやねん、あんたはw いつどのレーベルから出てたやつでしょうか。実は父ヤンソンスの方の録音年代がはっきりしないんですよ。CDのクレジットでは、ムラヴィンスキーのほうは1960年2月、父ヤンソンスのほうは1960年4月12日になってますが、わざわざ売り場で貼ったであろう日本語のシールがありまして、そっちでは父ヤンソンスの録音は1971年になってる。これを日本に仕入れてる人はハンパなくマニアックだと思われますので、わざわざこういうシールを作って貼ったということは、それ相応の裏づけがあってやってるんだろうと思うのですが(ロシア側のデータがテキトーであろことについては論を待ちませんw)。確かに、2ヶ月しか違わないとは思えないほど音質の差が激しく、耳だけで判断するなら1971年説が正しいんだろうなあ、と思うのですが。

確かにムラヴィンスキーは録音がアレでナニで評価のしようがありませんでした……orz

父ヤンソンスは息子と違って意外と爆演系に近いすよね。ていうか、けっこうくどいw でも私は息子より父の傾向のほうが好みです。

今評判のミュンシュの秘蔵音源も試聴しましたが、好みじゃないんで買わないでしまいました……。ロジェヴェン爆演は多分、私の好みだろうと思いますwww

つまりまあ、オタです、はい。
で、ムラヴィンスキー盤は「RUSSIAN DISC」というカナダのレーベルで、1960年2月26日の録音と記されています。
アルヴィド・ヤンソンス盤は「RUSSIAN ALL STAR ORCHESTRA」というレーベルで「ICONE」というメーカーが出したものですが、国籍は不明。おそらくアメリカと思われます。1971年4月12日の録音と記されています。「RUSSIAN ALL STAR ORCHESTRA」からはムラヴィンスキーのショスタコーヴィチのライヴ録音なども発売されていますが、「RUSSIAN DISC」ともどもソ連崩壊以降大量に流出した音源を一時的にばかばか出していた謎のレーベルでした。

ありがとうございます。さすがヲタ……あ、いえ、なんでもございませんcoldsweats01

私のは「ヴェネツィヤ」という、ロシア国内でロシア国内に向けて再発やってるレーベルのようです。何しろ解説が全部おろしや語annoy そこの録音年データがいろいろテキトーで……。やはりこれ仕入れた人も「「RUSSIAN ALL STAR ORCHESTRA」というレーベルで「ICONE」というメーカーが出したもの」を知っていたのでしょう。

90年代、レニングラード・マスターズとかロシアン・ディスクとか、いろいろ入りましたよねえ。紙のカタログもネットのカタログも何の役にも立たない世界。

今、ロシアからDCとかDVDとか直に買えないのよね。てことは、国内でレコード屋さん回って一枚ずつチェック、即買いの日々か……

ねむい。。。きようはねるめ。。。。。。

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