フォト
2024年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ

« インタビュー@ニュータイプ | トップページ | 『赤い星』その後 »

2008年10月26日 (日)

t.T.A.t.u 200KM/H in the Wrong Lane

Tatu1

トレヴァー・ホーン強化月刊。

言わずと知れた(でもないか)t.A.T.u.のデビューアルバムのインターナショナル盤。ロシアで2001年にレズビアンイメージで売り出したレナとジュリアのデュオ。なんかねー、元児童心理学者の音楽プロモーターという、80年代のポール・モーリーもビックリな怪しい経歴のおっさん、イワン・シャポヴァロフがプロデュースしてたのよねー。

ロシアでバカ売れし、2002年にインターナショナルデビューを画策したシャポヴァロフが考えたのが、かのフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドをブレイクさせたトレヴァー先生にプロデュースしてもらうこと。

それ自体は成功。シングルカットしたNot gonna get us とAll the things she saidはヨーロッパでは大ヒット。もっとも、こちらはマーク・アーモンド以上に時間も予算もなかったようで、アルバム中トレヴァー先生が手がけたのはこの二曲と、ソングライトも手がけているClownsの合計三曲のみ。

トレヴァー先生的にはt,A.T.u.はかなり気に入ったそうで、プロデュースにも力が入っている。90年代テクノの成果をこれでもか!とつぎ込みまくった過剰サウンド。「聴くところ」がいっぱいあるトレヴァー先生'sワールド。

でもこの時点でアルバム一枚分に達しないレパートリーの少なさが危惧されていた通り、その後ツアーの内容のショボさが取りざたされる。日本公演で「世間の規範に従わない自由さ=ふてぶてしさ」のつもりでドタキャンとか、記者会見での態度の悪さとかを演出したシャポヴァロフの戦略が何もかも裏目に出ちゃったり。多分、「ブリトニー・スピアーズ以上」を演出したかったんだろうけど、ねえ。

ああ……バカだなあ、シャポヴァロフ。日本という市場を完全に読み誤ったね。このキャラを日本で売り出すなら、当然、萌えに走るべきだったのだ。ロシアには日本的「萌え」に走る土壌は充分にあった(実際、今けっこうみんな走ってるし)。何しろこのインターナショナル盤のロシア版(中身は同じ)は、こんなジャケなのだ。

Tatu2_3 

……………………。

こっちのほうがずっといい。

日本盤もこれで売れば良かったのに。なんでやらなかったんだろう?

しかしいずれにしても、ロシアの女の子はオトナになっちゃうのがとても早いので、萌え路線で売り出しても2、3年後にどう路線転換したらいいのかとか、私にも案はないんですが。

その後2005年に新譜が出て、トレヴァー先生もClaving一曲だけプロデュースしてるけど、「頼まれ仕事」の時に精一杯見せる誠実さ以上のお仕事ではない。t.A.T.u.自体も、なんか方向性の見えないおねえちゃん達になっちゃったし。2004年のトレヴァー先生25周年コンサートの時に出てたけど、あ、意外とライヴでも上手いじゃんと思ったものの、実は口パクであることが判明。

これとかセカンドアルバムとか聴いててつくづく思うんだけど、私って結局、トレヴァー・ホーンが好きなだけなのねえ。ホントに でも2003年にアムステルダムでNot gonna get us がこの世のものとは思えないほどヘビロテになってた時はさすがに狂いそうになったけど。何しろ、空港に着いたらこの曲がかかってて、ホテルに向かうタクシーの中でもかかってて、ホテルのフロントでかかってて、部屋でテレビつけるとPVで、次の朝起きて朝食のサロンに行くとまた流れてて、交通機関の案内してもらおうと思ってフロントに行くとこの曲がかかってて、ホテルから美術館に行くまでの間にあるキオスクのラジオからも流れてきて、また別なキオスクからも流れてきて……というのが毎日だったんで。さすがにこの直後はCD取り出しませんでしたねぇ。その後数ヶ月してまた自主的にヘビロテしたけど(笑)。

« インタビュー@ニュータイプ | トップページ | 『赤い星』その後 »

トレヴァー・ホーン & ZTT」カテゴリの記事

ロシア・ソ連」カテゴリの記事

コメント

今日届いたJohn Legendの新譜に、Trevor Hornプロデュース作が2曲ありました。
ご参考に。

ええっまぢですか?! ありがとうございます! 要チェック。

私が見落としてる「一曲だけ」「二曲だけ」の仕事、多いんだろうなあ……orz

この記事へのコメントは終了しました。

« インタビュー@ニュータイプ | トップページ | 『赤い星』その後 »