ペテルブルク幻覚
ペテルブルクから帰ってきました。
げ、幻覚かもしれん……
何故なら、とても現実とは思えないことになっていたから。
もうね、ロシア、少なくとも都市部は、「フツウの欧米諸国」になってしまいました。交通もイベントも何もかもかオンタイム、テレビはどこの局もCNNとかアンテヌ2みたいで、コマーシャルはえらく健康志向、トイレはどこに行ってもキレイ。友人の年金生活のお義母さんちのフルシチョフ時代のアパートにも、日本と変わりない品質のタオルやCMで見たことがあるジュース、輸入のビールなんかが普通にある。郊外には大型スーパー。露天で売ってる野菜は……くっ……うちの近所のスーパーで売ってるやつよりいい……
大型書店も見本市のブックフェアも見てきましたが、印刷・製本のレベルはもしかしたらフランス、イギリスより上になっちゃってるかも。前回(2005年11月)に大型書店に行った時も、印刷レベルは「低くはない」と思ったもんだけど、今は「スゴイ」ことになっている。ヘタすると日本の印刷物は負けるぞ。
そして! 恐ろしいことに! ストラーニクのパーティはすんごく上品化しちゃってたのだ! 「いつもの面子」だったのに全然「ロシアの飲み会」じゃなかったのだ! それにしても何かものすごく違和感がある。何でだろう……と考えていて、翌日ようやく気づいた。ウォッカが出ていなかったのだ! そういや出ていた飲み物はワインとシャンパン、コニャック少々、そしてミネラルウォーター。みんなお酒は「ちょっとたしなむ」程度で談笑し、いきなり抱きついてくる人とかキスしてくる人とか床に座り込む人とかガンガン酒を注いで来る人とか、もういないのよ。というかですね、雰囲気的にはSF大賞の授賞式よりも駐日大使館の大使臨席パーティのほうが近い。いや、駐日大使館のパーティは真っ昼間からウォッカが出てて、ちらっと見ただけなのにホイと渡されて飲まされちゃったりしたことを考えると、今やストラーニクのほうが気取ってるかも。
……………………。
おかしいなあ……
やっぱり幻覚のペテルブルクだったのかなあ……
26日、福田首相の訪露は、国営放送の朝のニュースではトップ扱いでした。次いで洞爺湖サミットの準備。幾つか国内ニュースをはさんで長野の聖火リレー。
レポート自体は追々書いて行きますが、まずは生存証明まで。
それにしても……本当に現実なのか……?
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