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2007年11月25日 (日)

「デイ・ウォッチ」と「特別大使との夕暮れの会談」

まずは本題と全然関係ない話。

服屋の店員さんってさー、やっぱり自分のセンスとか見た目とかに自信がある人、多いですよね……。客であるにもかかわらずちょっとお世辞っぽいこと言っちゃうことってないですか? 私はあります。っていうかわりとそういう光景見かける。でもあれって、本気にしてる店員さんもいるようだ。埼京線の中でその仕事らしい女性三人(すでに「女の子」ではない世代)が、自分が如何に客から褒められるかを語り合っていた……。いかに若く見られるか、いかにステキな服が似合うと言われるかについて。でも正直……納得できる状況ではなかった。それを見て、自分がどれほど無意識的に店員さんに媚びているかを改めて自覚したのであった。だって「あなたみたいにほっそりしてたら迷わず買ったんですけどねー」とか、「あなたのようにオシャレな方なら着こなせるかもしれないけど、私にはとても……」みたいなこと言えば断りやすいじゃん。

まあそれはともかく。

ベクマンベトフ監督の新作(2005年だけど)『デイ・ウォッチ』観てきました。

今、歌舞伎町で東京国際シネシティフェスティバル2007なんていうものをやっておりまして、その中の一本として上映されたのでした。井上が舞台に出て前説をやったのであった。おお、サイトに写真も載っとるね。頭がもさもさだ。

Daywatch2005 『デイ・ウォッチ』は言うまでもなく(でもないか)、セルゲイ・ルキヤネンコ原作のロシアン大ヒットSF『ナイト・ウォッチ』の続編。左の写真は2005年にペテルブルクで撮った『デイ・ウォッチ』のポスターだよん。インターナショナル版では「いかにも」なダークファンタジーな宣伝を展開してるけど、本国ではこんな渋いポスターなのであった。でも2006年のロシアでの興行成績はダントツで、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』も『スパイターマン2』も抜いちゃったという派手な受け方をしたのだそうだ。

『ナイト・ウォッチ』は、日本では東京国際映画祭での上映と、都内二箇所での一般上映があっただけで、まあヒットしたってほどでもないような……と思っていたら、実はDVDがかなーり売れたのだそうだ。そういや今年はコンビにで980円で売るシリーズにも入ってたし(DVDとしては大ヒットといえる扱い)、今、ディレクターズ・カット版も出ている。つまり、そこそこのハリウツド映画より見た人は多かったりするようなのである。というわけで、『デイ・ウォッチ』は来年の二月、全国ロードショウをするのだそうです。

『デイ・ウォッチ』は、ストーリー的には、人間関係がすでに把握できているだけに前作より分かりやすく感じる。ハリウッド映画ばかり見ている人にとっては「やるべきこと」から外れていて「ダメ」と感じられるのかもしれないけど(でも普段使ってない筋肉も使ってくださいよう~)。しかし……そういうオチかあ(ポカーン)。イマジンに契約者にされるぞ(笑)。「運命」に対する感覚がやはしロシア文学的かも。変更がきくことやきかないこと自体、最初から込み、みたいな。そういう意味では運命から「逃れること」はできない、っていう……。ちょっとプーシキンの『スペードの女王』を思い出したことです。

スヴェトラーナとオリガが見つめ合っちゃったり手をつないじゃったりする女同士のお食事シーンとか、すごく萌え(笑)。イゴール少年に「もう(僕のパパに)電話してこないで!」と言われた時や、アントンに「私の気持ちを試したの?!」と問い詰めるシーンのスヴェトラーナが可愛くて萌え。あと、肉屋の少年を助けようとしてる時のアリサも萌え。全体にハリウッドものの女たちよりも反応が可愛いし、共感しやすいんでないかと思ったり。おっさんと少年の死のタンゴも萌え(笑)。おっさんに関して言えば、ザヴロンは攻めでゲッサーは受け受けしい(笑)。アントンも受けだな。イゴール少年が一番攻めっぽい。今回はそれが炸裂。そのスジの人は是非、萌えて下さい。

しかし……実際にロシアに行った時にも思うんだけど、ロシアの女性って年齢が分からん……。老けてるってわけじゃないんだけど、みんな自分より年上なような気がしてしまう(笑)。そらやっぱり体格の問題ですかねえ。

で、ちょっと思ったんですが。

ハリウッド映画は安易にセックスに走りがちだけど、最近のロシア映画って……

けっこう萌えに走ってないかい?

私は数的にはそんなにたくさん見ているわけじゃないんで断言はしないけど、分かりやすいカラミのシーンって見たことないけど、プチ萌えなシーンって(人によって萌えポイントは違うだろうけど)わりとあるような……。ソクーロフ作品にも。

というわけですんで

デイ・ウォッチ

是非

萌えて下さい。

ところでこの日はSFマガジン2008年1月号の発売日でもあったのだ。で、ルキヤネンコの短編「特別大使との夕暮れの会談」(訳:森田有記/解説:大野典宏)が掲載されているのだ。ううむ。何というルキヤネンコな日なんだ。読んだけど……しかし……こ、これって……今の私にとってはものすごくドツボな作品だ……。ルキヤネンコって、よく考えるとわりとストレートというか、いかにも「ひねりました!」ってことはしないんだよね。でもこのオチが読める人はそうはおるまい。

くそう! ルキヤネンコに負けるかあ! ……と言いつつ、とりあえずてめえの作品に戻ります。ううう。

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コメント

『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』も『スパイターマン2』も抜いちゃったのは、2004年の『ナイト・ウォッチ』。

もちろん、『デイ・ウォッチ』も、ロシア国内ではダントツの興行成績。2006年に抜いたのは『パイレーツ・オブ・カリビアン デッド・マンズ・チェスト』(2位)や『アイス・エイジ2』(3位)、『ダ・ヴィンチ・コード』(5位)といったあたりだったのです。

たしか、原作版「ナイト・ウォッチ」第二部の映画化だったと思うので、オチは「実を言うとこの作戦は●●●●●●●の行動だったのだ!」というヤツですか?
私はあのオチは意外性があって衝撃的でしたけど。。。

「運命のチョーク」云々の話です。ぢつはまだ私、本の方を読んでいないのですよ。自分のを書き終わってから……とか思っていたら……

ところで君らは萌えの件についてはスルーか(笑)。

「パイレーツ・オブ・カリビアン」よりでいヲチを見るロシアの人たち。恐るべし。

あ、そこまで話が進むんですか。あれは引きで終わっているので謎ですよねー。結局、味方同士の騙し合いですから。
ところで、「萌え」の件につきましては、映画が未見ですので、観てからコメントさせていただきます。

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