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2007年10月20日 (土)

1812年序曲@105mmキャノン砲(動画あり)

自衛隊の朝霞訓練場なんていう所に行って来た。「大砲を使ったコンサート」なんていうのをやったからである。以前「トリビアの泉」で取り上げられてけっこう話題になったアレ再び、というやつ。なので、当然、メインの曲はアレなわけです。

まず現場に行くまでがけっこう大変。駅からかなり歩く自衛隊広報センターに着いてから、敷地内をまたバスで移動するのであった。誘導しても思うように動いてくれない民間人。ああ、こんなことじゃ首都圏で大災害が起こったり、友好条約を結んでいない隣の某大国(どことは言わないけど(笑))がいきなり攻めてきたりしたらどうなるんだ……と、自衛隊の中の人は思ったことであろう。

200710201 現場に着いてからもけっこう大変。基本的に28日の観閲式のために作ったスタジアム席を「せっかくだから何か別なことにも使おうよ」って感じでやってるイベントなんだろうけど、そういう、訓練場に臨時に作った場所なので、まあ不便なのはいたしかたのないところですが。しかし……これ何千人集まったんだ。サントリー・ホールのキャパが約2000人であることを考えると、その倍以上は来てるんじゃないだろうか。

200710202 でもって、ゲストに松本零士なんかも呼んじゃっていたのだ! 写真は松本先生のご挨拶。おおおおおおお! 生まれて初めて見る生松本零士! この人がいったん口を開くと、戦争賛美でもなく、かといってはっきりした反戦でもなく、本人に従軍経験があるわけでもないのに何故か非常に生々しい、独特の世界が繰り広げられる。この後、「宇宙戦艦ヤマト」のメドレーなんかも演奏され、隊員が出て来て歌っちゃったりしたのであった。きっと彼らは○○部隊のカラオケ王子とか呼ばれているのであろう(笑)。

その他にもいろいろと細かいプログラムはあったけど、やはり本日のメインはベートーヴェンの「ウェリントンの勝利」と、チャイコフスキーの「1812年序曲」である。おいおい、どっちもフランスが負ける曲じゃんよ~。フランス革命史専攻としてはちょっと抵抗ある。特に後者は、ロシアヲタクとはいえフランス革命史専攻のナポレオン嫌いの身としては、甚だ不愉快な一曲。正直、「本物の火器使用」という目玉がなかったら、どっちもどーでもいい曲だったりする。そもそも、双方ともこんなビッグネームが作曲したとは思えない駄曲なんだよなあ。「ウェリントン」では、日本初、スコア通りにライフルを100発撃つ演奏。しかし、なんじゃこりゃって感じではあった。もともとパーカッション部分が充実している曲なので、ここさえちゃんとしてれば別にライフルなんか撃たなくたって別にどうということはないのであった。

200710203 てことで、主眼はやはり「1812年序曲」ってことか。これがその105mmキャノン砲ってやつ。ちゃんと4門並んでいる。型式とかは私に聞かないように(笑)。

この二曲と同じやり方の曲としては、あとはプロコフィエフの「アレクサンドル・ネフスキー」があるけど(エイゼンシュテインの映画につけた曲。テーマの時代が時代なので、もちろん火器使用じゃないけど。これはドイツが負ける曲ね)、やはしそういうのは、コミカルとシリアスの間を瞬時に自在に移動できるプロコフィエフが一番上手いですなあ。チャイコフスキーはロシア聖歌とラ・マルセイエーズの間のつなぎで明らかに苦労してるし。それにしても……ああう、やっぱりラ・マルセイエーズが茶化されるのはツライ。でももしこれがプロコフィエフだったらもっとむゃくちゃヤラレまくっていたことであろう。プロコフィエフじゃなくてよかった、と思うことにしよう……

ま、この曲は最後の4分がキマればあとはどうでもいいんですけどね(笑)。

このへんでデジカメを動画モードに切り替える。基本的にチャンスは2回。スコア通りなら2回だけど、自衛隊のサービス精神によっては3回か。曲自体は把握してるんで、合図の旗が見えなくたってびびらないもんねー。と思っていたけど……

やっぱり、この曲、近代兵器でやるのはダメだよ。

怖すぎだ。

だいたい、CDに入ってる大砲はさー、時代がかった本物を使う時も、効果音重ね録りの時も、いかにも、って感じで低音重視の音が入ってるけど、これはかなり音が高くて、あとは全身に衝撃波を浴びる感じ。そういや衝撃波っていう言葉も、子供の頃松本零士の漫画で覚えたんじゃなかったかなあ。耳を貫く衝撃波。漂う硝煙の匂い。怖い。怖すぎだよ。何しろ一般客が入れるエリアとしては最も近くで見てたんで。1回目のラ・マルセイエーズのところで5発撃った時は、正直、途中で手が震えてちょっと失敗。2回目は画面を見ないで胸元で構えて撮ってたんだけど、おおお、けっこうちゃんと撮れてるではありませんか。

しかし今回の演奏、何が良かったかって、音楽センスそのものが良かったことかも。というのも、この最後のロシア聖歌と旧帝国国歌のところで鐘を鳴らすんだけど、それこそ「スコアに書いてあるから~」という程度にしか鳴らさないしょぼい演奏もけっこうあるのだ。けど、今回は聖歌の旋律もちゃんと「歌って」いたし、この鐘がねえ、けっこう思いっきりやってくれて、すごくロシアっぽかったのだ。スズダリの修道院で聞いたあのロシアっぽい鐘そのものだったのだ。やはしブラスバンド用のチューブラーベルとはいえ、コンサートホールの中で鳴らすのと屋外で鳴らすのとでは全然違って、響きがホンモノっぽい。大砲の音は意外とちゃんと録れてたのに、鐘がなんかちゃらちゃらした金属音が入ってるだけになっちゃってて悲しい(まあデジカメ動画の録音機能程度ですんでしょうがないけどさ)。

そしてこの後、スコアにはない「3回目」があったし、遠くでライフルも撃ったのだ。ああ、もっと録画回しときゃよかったorz でも実際、そんな余裕はなかったのです。怖すぎだよ、近代兵器。

演奏終了後はロケットランチャーと井上のツーショット写真などを撮りながらだらだらと帰る。思うようにならない民間人の誘導。ああ、もし隣の某大国が(以下自粛)。とにかく、録音では絶対に味わえないものを満喫してきたのでありました。

というわけで、これがその動画。ネット上にいろいろと動画がupされつつありますが、やっぱり場所的に私が一番近い……。光と音がほとんど同時であるところが近さを物語ってます。怖すぎだ。

さ、仕事しよっと。いよいよボリス・ゴドゥノフがポロニウムで暗殺されて動乱が始まる最終章を書き始めたのでございます……

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ロシア・ソ連」カテゴリの記事

コメント

賢弟が数年前にこれ聴きに行ったそうですが,彼は軍事オタク(^^;)なので,あまり怖くは無かったみたいでした.もっぱらそのド迫力について語ってくれましたですよ.

これまた数年前に,すみだトリフォニーホールで本物の大砲をぶっぱなしたときは,さすがにホール内には置けず,ホールの外に置いた大砲の音をマイクで拾ってホール内に流したとか.上手くシンクロしたんだろうか?

しかし……。コワイ、と繊細っぽいことを言いつつ、かぶりつきで動画撮ってる自分って一体……orz

ペテルブルクでも外でぶっ放してマイクで拾う方式でやったそうですね。まあ、もともとランダム感ありで撃つようにスコアが書かれているので、ちょっとくらいずれたってヘーキでしょう(笑)。自衛隊ヴァージョンはご覧の通り、スコア通りに非常に精密でした。

しかし……すみだトリフォニー・ホールの外のどこにそんなもんが置けるのかが不思議だ。何使ったんだろう? 礼砲用かな? だとしたら、あれは音が無難なので、音楽向きでしょうねえ。

私はムーティ&フィラデルフィア盤とフェドセーエフ盤(1995年)が好きです。前者は演奏がストーリー性があってドラマチック。さすがオペラ指揮者。後者はオケが高カロリーなロシアものの理想とも言うべき音で(さすが地元)、大砲は別録りのバスドラ。これが思いっきり叩いてて、けっこう「ホンモノ」っぽいのです。ホンモノを知っている私が言うのだから間違いない(笑)。あと、フェドセーエフ盤でいいのは、すごくいい音の鐘を叩きまくってるところ。これもさすが地元。21世紀になってから妙にカリスマ扱いになっちゃったスヴェトラーノフのも聴いてみたいところです。

ちなみに、スコアに書いてあるからぁ~程度のしょぼい鐘の代表はシェルヘンですね(笑)。演奏自体のテンションが高いだけにがっくり度も倍増。

ごめん,演奏会場を間違えました.外で大砲打ったのは,すみだトリフォニーホールじゃなくて,かつしかシンフォニーヒルズでした.失礼しましたm(_)m

シェルヘンの「1812年」世評に名高いのに,聴いたことがないのですよ.メンゲルベルクの意外にも正統派な(あまり盛り上がりません)録音と,ゴロワーノフのロシア国歌差し替えヴァージョンは持っているのですが.ゴロワーノフ,最初に聴いたときはさすがに面食らったですけどね(^^;).
僕が好きなのは,やっぱりケレン味たっぷりなカラヤンですかねえ.

シェバーリン版についてはスルーの方向で(笑)。

いずれにせよ、かつしかシンフォニーヒルズの外のどこにそんなものを……

まあ、ペテルプルク・フィル(←いまだ違和感ありな名称)だって、あのホールでやったんなら大砲を設置したのはあの芸術広場だろうし、いかにペテルブルクが広いって言ったってあそこでやったのかあ、と思うとねえ……。どっちも「あり得ねえ!」って感じですが。

いや、きっと、経験に基づいた私の想像が間違ってるんでしょう。っていうか絶対間違ってるって(笑)。

実際には花火程度の音響であったのでは。

ところで賢弟殿、軍事ヲタだったら、この大砲が何に使うものか聞いといてくらさい。地対空なのか、地対地なのかはそういう方なら一目瞭然でございましょう。

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