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2007年9月 8日 (土)

【SFワールドコン】4日目レポート

まだ終わらない(?)ワールドコンで昨日はイタリア人飲み会……。朝松健さんの主催でマッシモ・スマレさんの歓迎会だったのでした。知らないジャンル(ゲームやイラスト等)の人たちばっかりでちょっと緊張。井上も行かんかなーと思ったら、井上はウズベキスタン人飲み会だった……。何なんだ今週は。どうなってるんだ。

やっとワールドコン4日目の話。

朝はそのへんでコーヒー飲んだり、お散歩中のでっかいわんこを触ったりしてだらだらと出勤。お天気はいい具合にさわやかに晴れ。この後徐々に曇ってきて、日が暮れる前には怪しい感じになってきましたが。

午前中はお土産用の手ぬぐいを買ったり(国内の人にはカフェ・サイファイティークのメガネ拭き、日本語が分からない人には公式グッズの手ぬぐい、日本語が分かる国外の人には「宇宙塵」のオール日本語な手ぬぐい)、空手のワークショップとか、カフェクラッチェとかをのぞいて、グリーンルームに顔を出す。ここで飲み物や軽食をサーブしている英語圏の女性は、私が知る限りずっとここにいたのでした。そして本部の前では本格的なマッサージ・チェアを出してスタッフにマッサージをしてくれている英語圏のおにいちゃんがいたのだが、金曜日から一日に何時間かはそこでマッサージをしていたのでした。お疲れ様です。ほんとに、こういう人たちがワールドコンを支えているんだよなあ、と思うことです。マッサージのお兄ちゃんには「キミもどう?」と聞かれたけど、してもらわなかった。私はね~、マッサージとかカイロプラクティックとかすると、副交感神経が優位になりすぎて弛緩するらしく、その後必ず風邪ひいちゃうんだよ~。

グリーンルームで12時からの「幻想と怪奇」企画の人たちや井上雅彦さんや篠田真由美さんたちと何となく合流し、そのまま企画へ。出演は浅暮三文、マッシモ・スマレ、田中啓文、山之口洋、井上雅彦。イタリアで幻想小説の期間誌(と言ったらいいのか何と言うか)「ALIA」を出しているスマレさんにイタリアの幻想小説・SF事情を聞くのが中心となったけど……いやあ、イタリアの幻想文学出版事情ってキビシイなあ。まさかカルヴィーノの国がそんなだとは。ダンテ等の古典は、一部のインテリを覗いて一般的には「古臭い、つまんないもの」として受け取られ、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』なんかは、大学の先生が書いたというだけの理由で、エンターテイメントではなく自動的に「大学の先生の著作」となり、エンターテイメント文学ではやっぱり流行のアメリカものの翻訳一辺倒になってしまい……というところで、幻想文学やSFの「受け取り手」自体があまり多くないらしい。「ファンタジー」といえば『ハリー・ポッター』や『指輪物語』のような、いわゆる「剣と魔法の世界」ってことになっていて、SFは「進歩」を扱うので左翼系、ファンタジーは王侯貴族を肯定的に描くので右翼系、という棲み分けもできちゃっているとかで(あまり知られてないことかもしれないけど、イタリアって今でも共産党強いのよん)。

収益が上がらないので、装丁もイタリア人の現役イラストレーターに作品にあわせた新作を依頼するのではなく、欧米の「ありもの」のそれっぽいイラストにちょこっとお金払って使う、という状態らしい。どのジャンルでも「それだけで食ってゆく作家」というのはいない、というんだけど、私はそれはいいんじゃないかなー、と思うことです。ALIAの日本作品特集号は「売れたほう」だそうだけど、「何部くらいですか?」の答えが驚愕。「200部から300部くらい」って……。一瞬、スマレさんが日本語で答える時に桁を間違えただけかと思ったけど、それで間違いないそうです。200って……。でも、それでも出版や執筆を続け、レベルを維持している人たちがいること自体を尊敬すべきでしょうし、こういう出版事情の中でもそういう本が存在し続けられるイタリアをスゴイと思うべきでしょうねえ。自分も文句垂れてないでがんばろうっと……

その後いったんカフェ・サイファイティークに顔を出して、志村弘之さんとともに「井上徹について」を語り合う(笑)。去年の京フェスで判明したことだけど、実は志村さんは中高時代の井上の先輩なのであった。SF関係でこの某男子校の出身者多いなあ。それから大野典宏さんとカレーを食べに行き、来年のロスコンに参加するとかしないとかいう話(←もうこの語感で想像つくと思いますが、そうです、ロシアでやってるSFコンベンションです)。なんか……どんどんコンベンションに参加するのが当たり前になってきてるぞ。どうなってるんだ。

15時からテッド・チャン・インタビュー。出演はテッド・チャン、インタビュアー/通訳は菊池誠。何と言うか……ものすごく「普通の人」でした>テッド・チャン。驚くくらい普通の人。全世界の「変わった人」や「ゲージュツ家」を気取る作家に爪の垢を煎じて飲ませるべし。仕事をしながら作家養成のワークショップに通い、たくさん作品を書かないのは「いいと思えるアイデイアはそんなにたくさん思いつかないから」等々。とはいえ新作を書いて欲しいのは皆が望むところ。今、新作は準備中だそうです。待ちましょう……

14時から「ギボギボ90分」。出演は志水一夫、皆神龍太郎、永瀬唯。タイトルで内容が想像つく人には全く説明の要はなく、説明を要する人に理解してもらうのは難しい企画。まあ、アレです、往年の「大霊能力者」宣保愛子の「カラクリ」をTV番組から探る、という、私の好きな(笑)トンデモツッコミ企画です。それ自体は面白い企画なんだけど、説明がとっちらかっちゃってて繰り返しが多いのが辛く、半分で挫折、撤退。

その後ボードゲームの部屋の撤収作業を手伝っているあたりで突然電池切れ。すげー切れた。ダンボール箱にガムテを貼っていると、どこからともなく回状が。アメリカから来た参加者の女性が入院し、病院では現金支払いを求められているので、是非、寄付を、ということだそうで。自分も病人だから他人事じゃないので小額紙幣だけお持ちしましたけど、それにしても、やはし掛け捨てだろうが何だろうが旅行保険って入っとかないとダメっすね。そういや井上は旅行保険入ったんだろうか。ロシア系お食事で太って後々健康に悪影響が出ても、保険じゃカバーできないんだけれども(笑)。

というわけでここで私にとってのワールドコンはおしまい。友人の中には会社休んで5日間みっちり参加した偉人もいる……。終了後しばらくしていろんな話が耳に入ってきましたけど、一番スゲエと思ったのは、国のお金で何人もゲストを送り込んできた某国。その企画をやった日本側の人たちの献身にもかかわらず、彼らは「ありがとう」の一言でもなかったらしい。それ考えると、高級官僚も人情味のある対応をしてくれて、ゲスト予定者とも本音をぶつけ合う喧嘩をしたロシア企画なんて、その500倍くらいマシだしみんな誠意あると思ったことです(しかも、どっちも日本語で対応してもらった……)。というか、時には馴れ合ったり頼ったり、時には「何だとこの野郎!」ぐらいのことを言ったりしながら続いてゆくような交流こそホンモノではないかと。これもワールドコンで学んだことの一つだったなあなどと、ちょっとまともな結論を言ってみたりしてシメたいと思います。次のWorldcon in Japanなんて、あったとしても半世紀ぐらい先だろうけど……

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コメント

C国の人達の話でしたら、納得できます。
あの人達、「エリート意識」が非常に強いですから、「自分たちは偉い」、「してもらって当然」と思っているフシがありますね。
以前、そういう態度にキレてロシアの作家と大喧嘩になりましたから(^^;

私だったらそことは付き合えん……。やはしロシアはええね。あれでその場その場で調子いいこと言わなくて、ロシア時間じゃなくて、言語が難しくなければ、言うことないんだけど(<ありすぎだろ(笑))。

お疲れ様でした.そしてお世話になりました.
ギボギボの企画を担当していたんですが,機材のトラブルで映像がグダグダ.そのせいでだいぶてこずったということで...ご来場ありがとうございました.

書き込みありがとうございます。こちらこそお世話になりました。トンデモツッコミ企画は大好きなので(笑)、また何かやってくださいませ~。でも最近はあの辛口のおばさまとか、あのお着物のおじさまとか、検証しにくい番組を作る人たちが増えて、そういう意味ではちょっとつまんないですよね……

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