フォト
2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ

« まさしんぐWORLD 2007 | トップページ | 90年代テクノ »

2007年7月 6日 (金)

もしかしたら行かなければ良かったかもしれない「国立ロシア美術館展」

あ゛~、すんません。ちょっと沈没中で。体調もわろし。ただでさえ今頃の時期は年間最悪の「底」なんだけど……その他にもまあ、いろいろとございまして……。下記のさだまさしコンサートの後にも、今週は連日コンサート等の予定があったのですが(実は今日もあった)、出かけられないヒトになってしまって全部没……orz ま、ちょっとは出かけられるのが午後の明るいうちだけかなー。でも自分はまだ大丈夫だと自分に納得させるためなのか、それともただ単にもう終わっちゃうからしょうがないからなのか、上野の東京都美術館に「国立ロシア美術館展」を見に行ってきました。もう明後日で終わっちゃうつーの。

ペテルブルクのロシア美術館の収蔵品を持ってくる企画。いちおう美術館単位では「本邦初公開」ということだけと、何点かは十年以上前に日本に来たもの(ヤロシェンコとか)。

いやしかし……はっきり言ったほうがいいよね……わたしゃかれこれ四十年生きてますが、こんなに活気のない特別展は初めてっす。

そしてこんなに観客の年齢層が高い展覧会も見たことない……。そりゃ軸ものの展示なんかは年齢層は高めになるけど、どこの展覧会にも必ずいるはずの「いかにもアート系でーす!」というカップルを二時間中一度も見かけなかったのは初めてだ。

そして会期末なのにこんなに人が入っていない特別展も、全然なかったわけじゃないと思うけど思い出せない。展示がマニアック過ぎて(国立西洋美術館の「聖杯」展とか)人が少ない展覧会もあったけど、そういうマニアック系は見に来てる人の覇気が違うし、展示品を選んだ側の覇気も違うので、案外、生命力があるもんです。

しかし……

まず何と言っても今回の展示、作品の選び方を間違えたとしか言いようがない……。そりゃロシア美術館の主戦力であるレーピンやアイヴァゾフスキーを多めに持ってきたのは良かったと思う。私もペテルブルクで見てないものを見られたから嬉しいし。その他も一点一点はもちろん秀逸なんだけど、でもね、それでもやっぱりあえて言おう、選択を間違えた、と。

何故マレーヴィチを持ってこない? 何故バクストを持ってこない? 何故レーリヒを、フィローノフを持ってこない? つーか、ロシアン・アヴァンギャルド完全黙殺かよ!

展示の統一性がなくなる? そんなちいせえことを気にしていて展覧会ができるかってぇんだよべらぼうめ。あまりにも「まっとう過ぎる具象画」ばかり持ってきた結果、全体としてはなんかこう「滅びた古い文明の名残」展、みたいな感じになっちゃってるじゃん。実際のロシア美術館はこんなんじゃないんだよう、信じてくれええ(泣)。こういうまともすぎるアカデミックな絵からフィローノフの狂った偏執画(?)、セ-ロフの舞台美術、ラヴクラフトが絶賛したレーリヒ、そして言わずと知れたシュプレマティズムの雄マレーヴィチ等々まで(というか、実は民芸品とかもある)があの広すぎる館内に展開してて、多分日本人のほとんどが想像したことさえないであろうロシア美術の広大無辺な世界が広がってたりするのです。

なのに……

アカデミックすぎる展示を年配の人たちが黙って見ているだけの特別展になってしまったよ。90年代に似たような傾向で何度かロシア美術の展覧会があったけど、その時はこんなじゃなかったんだけどなあ。実感として、この10年くらいで急速に事態が悪化してるような気がするわけです(というか、「気がする」だけじゃないわけで)。なんかもう、私一人が何言ってもムダかなあ、という無力感が……。失敗したジャンヌ・ダルクになる悪寒。もうね、ロシアはいっぺん、日本での文化交流の担い手が高齢化の後にいなくなるというカタストロフに直面してショックを受けるべきかもね。再建に半世紀はかかるだろうけど。

精神的ダメージが大きい……。ううっ。もしかしたら行かなかったほうが気が楽だったかも。

ああせめてマレーヴィチ一点だけでも……orz 「黒い正方形」を持ってこいとは言わないけどさー。そういやロシア美術館は、ミュージアム・ショップで「マレーヴィチ・マトリョーシカ」を売っているのであった。ものすごく高価なシロモノで、丸の数を見ただけで買う気ナッシング。いやでも本当は欲しいです。

あと二日しかないけど、駆け込みで行こうと思ってた方々、お薦めしないです……orz どうせならペテルブルクの「本物」に行っちゃいましょう。もっとも、ペテルブルクなんて街が実在すれば、の話ですが(笑)。いや、あれは幻覚だから。泥炭地にピョートル大帝の丸木小屋の残骸が残ってるだけだから。

Russianmuseum というわけで、まとまりのない感想を書きつつ、こんなものを貼って終わりにしよう。2005年に私が撮ったロシア美術館の写真です。スゲー曲がってますが(笑)。

あまりにもダメージが大きかったので、帰りに科学博物館に寄ってミュージアムショップの恐竜ネクタイを買った。ちょっとは気が晴れた……かなあ……?

何故かロシア文化フェスティバル2007のプログラムじゃなかったということに今の今まで気がつかなかったのですが、もともと、「周辺情報も」というつもりのカテゴリなので、こっちに入れときます。

« まさしんぐWORLD 2007 | トップページ | 90年代テクノ »

ロシア・ソ連」カテゴリの記事

コメント

トラバ頂いたようなので、お伺いしました。
まぁ、活気のない展覧会でしたね。とはいえ「ロシアのリアリズム絵画の紹介」ということなので、あれはあれで良かったのではないかと。レーリヒ、むかし画集を持ってました(人様にあげてしまいましたが)。
この話題とは全く関係ないですが、私の親友がワールドコンの日本招致に関わってます。彼女の苦労を知る身としては、いよいよ今年かと思うと感無量です。
SFはそう詳しくはないですが、アジア初のワールドコン、ぜひ大成功してほしいですね!

( …… と、ここまで書いたところでプロフを拝見して驚きました(汗)。elfinの投稿ページからお名前は存じあげてましたので。そのうち御著書も拝読させていただきます)

ど、ども……(汗)

なんか大変な方が釣れて(笑)しまいましたね……。宇宙は狭いです。悪いことはできないもんです(笑)。

まあ「ロシアのリアリズム絵画の紹介」なんてことは90年代にさんざんやりまくったので、今さらそれ「だけ」で特別展をやること自体、意義としては疑問だと思うのです。展覧会の監修は富○美術館の人……つまり○○学○ですね。どうりで客層が(以下自粛)。もうロシアはいい加減そっち方面とは手を切らないと……

例の文化フェスティバルの内容を見ればみんな気づくと思うのですが、このままだと、日本におけるロシア文化の認識自体が「過去の遺物」になるのは目に見えてます。

あちこちのブログを読んでいると、みんなこんなに見る目があるのに「入り口」だけで帰されちゃって、本当に「これからだ!」という部分をいわば隠されてる状態なんですよね。ヒドイ話です。見る目のある人たちにこそフィローノフやバクストを見て欲しい。絶対そっちのほうが客入るって。

遅ればせながらトラックバック頂き、ありがとうございました。

なるほど、ロシア絵画に詳しい人には物足りない展示だったのですね。
しかし、全く全然これっぽっちも知らなかった私のような人間には、入門編としてよかったんじゃないかと思います。

しかし、これが全てではないということも、肝に銘じておきますね。

もう、是非! ペテルブルクの「ホンモノ」に行ってみて下さい! 運がよければマレーヴィチのシュプレマティズム時代の作品も見られます。

ロシアでは(ソ連時代からですが)、軍隊が小隊単位で「教養のお時間」ってことでよく美術館に来ているのですが、海軍はアイヴァゾフスキーの前で盛り上がり、陸軍は海の絵などには目もくれずに大理石の裸婦像に群がってたりして笑えます。

この記事へのコメントは終了しました。

« まさしんぐWORLD 2007 | トップページ | 90年代テクノ »