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2007年4月24日 (火)

聖なる酔っ払いの伝説

というちょっとヘンな映画がありましたねえ(さっき調べてみたらルトガー・ハウアーが主演だった)。まあそれはともかく。

民主化ロシア初代大統領・エリツィン氏が死去

 【モスクワ=瀬口利一】ロシアのボリス・エリツィン前大統領が23日午後3時45分、モスクワ市内の病院で死去した。76歳だった。大統領府の専属医は、死因を「心臓血管の疾患による多臓器不全」と発表した。ソ連解体の原動力となり、新生ロシアの初代大統領として民主化、市場経済化を推進した。1996年、民主的な選挙で選ばれたロシア最初の指導者ともなったが、その後は持病の心臓病悪化などで政権運営に支障を生じ、任期途中の99年末に突然辞任した。

日露関係では、93年10月の日本訪問で、北方四島の帰属を解決して平和条約締結をめざす「東京宣言」に署名。シベリア抑留問題で謝罪した。97年11月には2000年末までの平和条約締結で橋本首相(当時)と合意したが、実現しなかった。

エリツィンと言えばウォッカ、ウォッカと言えばエリツィン。陰性酒飲みの典型が『罪と罰』のマルメラードフとするなら、陽性酒飲みの代表がエリツィンか。酒飲みはダメな人間と言いつつ酒飲みに人気が集中するロシア。小柄な女に生まれてよかった、と思うのはロシアで飲み会に混ざった時ね。ちょびっとしか飲めなくても誰も何も言わないもんね。男だとガンガン飲まされるけど。ちなみにウチのセンセイはちょっと飲むとすぐ寝るので「飲まされる」余地があまりないようだ。しょぼい英語でのコミュニケーションが行き詰って通訳が必要になった時に振り返ると、井上はすでに爆睡中。そういうのを見るとロシア人はやたらウケるんだよなー。ほんのちょっと飲んだだけで寝るなんてあり得ねえ!と思うらしい。

ユーラシアブックレットの『ほろ酔い加減のロシア―ウォッカ迷言集』なんか読むとスゴイっす。ウォッカのカクテルなんて、「より美味しくお酒を飲むため」に存在するんじゃなくて、いかに少ない量でがっつり酔うかを追求してて、「ワイヤーブラシ」とか「重油」なんていう名前がついてるし。とにかくスゴイ。

まあそんな異次元世界ですんで、政治家としては山のように批判の余地のあるエリツィンも、人気という点では群を抜いているようですねえ。解任された/退任した側近たちも、退職したそばから回想録を書きまくってプライバシー暴きまくり、それがほとんど酒ネタ。色気のある話は聞いたことないけど、とにかくもう酒ネタ(笑)。飲みすぎてモスクワ川に落ちて死にかけたこととかね。でもそういうのが喜ばれるらしい。さすがだ。スゴ過ぎだぜロシア。

エリツィンは議員時代だったか、占い師(というかシベリアのシャーマン)に「権力を志向すれば成功するが、決して金に触ってはいけない」と言われたそうで、実際、私利私欲、役得といったことには乗ってこず、無関心を貫き、物理的にもできるだけ「お金」には触ろうとしなかったとか。でも身内が外国の企業とかからいろいろ利益を受け取っていたのが退任の一つのきっかけになってしまい(プーチンは後任に指名されたというより、事実上「エリツィンを解任したようなもの」なんていう話も)、予言通りに。それが本当に予言の成就なのか、本人が「予言通りになってしまった!」と思ったことが退任につながったのかは分からないけど、いずれにせよ本人は信じていたのよね。そういやロシアはついこの間「科学的な知識だけを信じる人は20%しかおらず、あとは魔法を含む何らかの超自然的な力の存在を信じていることも明らかになった」んでしたね。月を舐めてたかもしれない人がここにも(違)。

エリツィン&橋龍時代がもう少し続いたら、北方領土問題も解決したかも、という向きもあるけど、私は……ううう、「その場のノリで無理矢理『解決』し、後世に禍根を残した」に一票(もっとも、時間が経てば経つほど、「考慮しなければならない過去の共同宣言や同意」が蓄積しちゃってますます解決しにくくなるだけだとは思いますが~)

プーチンのコメント、「エリツィン氏によって新しい民主的ロシア、自由で世界に開かれた国家が生まれ、政権が真に国民に属する国家になった」には、悪いけどちょっと引いたじょ、正直。25日に救世主大聖堂で国葬だそうです。あのめっちゃ真新しくてかえって安普請っぽく見えてしまう教会かあ……。外を通りがかっただけで、中はまだ見てないけど。

もはや健康を気にすることもなく、あの世でめいっぱい飲みまくって下さい。合掌。

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ロシア・ソ連」カテゴリの記事

コメント

 はじめまして。
 そう、私のような呑み助は、エリツィンのウオトカがらみのエピソードだけで、「おもろいやっちゃなぁ」と共感してしまうんですね。
 私は数人のロシア人としか会ったことがありませんが、非常に味わい深い酒好きが多いように感じます。

 偶然、貴HPにお邪魔しましたが、御著を、
近日中にぜひ購入して拝読したいと思います。

ども! いらっさいまし!

ロシアの男性の寿命は60歳切ってるんですよねー。乳幼児死亡率が高いんじゃなくて、成人してからの生存年数が短い……つまり早死になんだそうです。で、原因は酒。まともな酒だけならまだしも、酒が手に入らないとなると工業用アルコールからオーデコロンから靴クリームにまで手を出すそうですから……そら死にますわな。

今、ロシアネタの小説(まともではない)を書いてます。年内に出せる……といいなあ(ヲイ)。「異形コレクション」には今までに二編、「旧ソ連もの」といえる短編を書いております。その他の本もどうかよろしくお願いいたします(平伏)。

 そういえばエリツィンの頃はロシアも面白かったですねぇ…

 一時期共産党が復活するか? なんてこともありましたね.

 いやはやどんどん大物が亡くなっていきますな.

 残るは小者ばかり…

 又話がそれて大変恐縮ですが,前年度の"ロシア,ソビエト映画祭"で
 見た映画の中にグリゴリー・チュフライ監督の"君たちのことは
 忘れない"という映画がありましてあの映画を見た時,ショックで夜
 寝られなかったほどです.

 ロシア通のブログ主様ならもしかしたらどこにこのDVD乃至ビデオ
 が売ってるか御存知かと思いお尋ねしますが御存知で無いでしょうか?
 
 いきなり具体的なモノについての質問で恐縮ですがもし御存知でしたら
 お教え下さい.

DVDほぼ確実に存在します。ただし、ロシア語オンリー版、リージョン1のPALで、ですが。それでもよろしければ、ロシア版アマゾンとも言うべきオゾンの当該ページをお教えします。っていうかオットに教えてもらいます(笑)。いや、うちのセンセイ、ロシア映画の専門家ですんで(でも情報の発信が緩くてね、どーも)。

映画祭、楽しみにしてくれている人、多いんですよね……
なのに……

なんかいよいよいらんこと言いの聖なる素面の酔っ払いが起動すべき時がやって来たのでしょうか。私か? 核のボタンを押すのは私なのか?

 どうも御返事有難う御座います.もし御迷惑でなければそのオゾンとか
 いうページをお教えお願いいたします.

 ところで御著作の方拝見しましたがなかなかそそるものがありますね.

 現在非常-----に多忙で8月のとある資格試験が終わるまでは著作を
 読めないのですがそれ過ぎたら買おうと思います.

すんませーん。ロシアは何でもDVDになってるよなあ、と思っていたので、これもDVDあるに違いないと思い込んでましたが、ないそうです。

ただ、VHSならあるそうです。当然PALですが。

http://www.russiandvd.com/store/product.asp?sku=31993&genreid=&genresubid=

77年かあ……。ソ連時代のVHSかあ……

こういうレアな映画が見られるのも映画祭の楽しみだったのに。某団体、マジで誰かシメろよと思うことです。

8月以降に著作でお会いしましょう~。

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