ペテルブルク幻想……
というか、ほとんど「幻覚」ですね。
今年もペテルブルクの出版社、テラ・ファンタスチカからストラーニク(ロシア幻想文学会議)への召喚の呪文が来ました。しかし、今年はどう考えても無理だ……。毎年ヨソの国に行けるほど儲かってないすよ、この商売。特に今年は思いっきり病人だったのであんまり働いてないし……。それに何と言っても、去年行った面子四人のうち三人が即答で不参加表明。一人はドクターストップ、一人は休暇取れず、そして井上はばっちり日程が重なっているところでロシア・アニメーションについての講演をするのだった。よりによってロシアネタで講演かあ! そういや今年はオデッサ行きも流れたんだよね。つくづくめぐり合わせが悪いなあ……
手段を選ばなければ私一人行くことはできなくもない様子だけど(不明朗な憶測)、正直、一人でロシア行く自信ないっす。モスクワでの乗り継ぎさえちゃんとできるかどうか怪しい(恐ろしげな体験談しか聞いたことがない……)。それ考えると、英語が苦手だのフランス語もわかんねぇだの言ってても、フランスなんかは行きやすいよね……。ロシアとフランスとどっちが好きか、と言われれば、正直、ロシアのほうが好きだったりするし、過去三回行ってるけど、しかし……やっぱりロシアって「ザ・よその国」って感じだ。いつまで経っても。悲しい。
この数日間、何としてでも行く、という方向でぐるぐるして、大天使ミカエル様召喚の呪文のことを考えてましたが、今日、突然諦めモードに突入。
なんかペテルブルク関係って、みんな最後には幻になっちゃうんだよなあ、私にとって。というかロシア関係全般が最終的には幻になっちゃう。何というか、永遠の片思いかなあ……。一瞬だけ微笑んでくれた瞬間があったけど……それも幻か……。テラ・ファンタスチカに行っている(はず)のロシア通商代表部からの通達も行ってないというし。うわあ、何処で止まってるんだろう? ま、まさか「えらい人」のところ……で止まってるんじゃなきゃ、もう、いいです……
そもそもペテルブルク自体が幻覚のような気がしないでもないですけどね(笑)。「ペテルブルクが幻となって消えてしまうのではないか……」という、ドストエフスキーちっくな感覚に捉われてみたりする。だって、あんな場所に石造りの都市があるわけないじゃん。きっと本当にそこにあるのは、凍りついた泥炭地とピョートル大帝の丸木小屋の残骸だけだよ……
うう。短い夢でした。非常手段だった最後の呪文も封印(何を召喚してしまうか分かんないし、召喚されたものが機能するか分からない恐怖もあるし)。ふっ、何を期待してたんだ>ぢぶん。
いや、ちょっと夢を見たかっただけです……
フョードル・チュッチェフの詩に曰く
ロシアは頭では分からない
いかなる尺度でも測ることはできない
ロシアにはロシアの尺度があるから
ロシアは信じるしかない
というんですと。
た、確かに分からん(笑)! 分からなさ過ぎ!
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